“下剋上”で7年ぶりJ制覇の鹿島MFが吐露した複雑な胸中 「これで喜んでいいのかな」

CS決勝第2戦で同点アシストの遠藤が、2ステージ制への疑問を呈す

 Jリーグ王者に輝いた鹿島アントラーズの攻撃を組み立てる存在は、そのチャンピオンの称号に複雑な思いも吐露した。3日のJリーグチャンピオンシップ決勝第2戦で浦和レッズを2-1で破り、アウェーゴール数の差でリーグタイトルを手にした鹿島のMF遠藤康は「これで喜んでいいのかな」と、今シーズン限りで終了する2ステージ制への疑問を呈した。

 鹿島はファーストステージを制したものの、セカンドステージ単体で見れば11位と苦戦し、勝ち点59のリーグ3位からチャンピオンシップに進出した。そこでは同72を稼いだリーグ2位の川崎フロンターレを準決勝で1-0と破り、同74でリーグ1位とセカンドステージ優勝の浦和と決勝で対戦した。ホームでの初戦を0-1で落とし、2得点以上での勝利が求められる一戦で、0-1ビハインドの前半40分にFW金崎夢生のヘディングでのゴールをアシストしたのが遠藤だった。

「(MF柴崎)岳がニアに走ってドフリーだったので正確に上げるだけだった。この間(1戦目)はいいチャンスで止められてしまったので、ゴールにつながったのは(決めた金崎に)感謝。ファーストステージは取れて、セカンドは調子が悪かった。だが、石井(正忠監督)さんを中心にポジティブに取り組めた。こういう結果になって良かった。選手同士で2点は取れると話していたし、1点取られても2点取ればいいでしょと思えた」

 遠藤は試合をこう振り返った。浦和に先制点を許したものの、2試合の勝敗とゴール数、アウェーゴール数まで並んだ場合は年間1位の浦和が優勝というレギュレーションだったため、浦和のゴールに意味が生まれるのは2点目からだった。鹿島にとっては0-0と0-1で状況に差はなく、2点を奪うことのみにフォーカスすべきゲームだった。それが、やるべきことがシンプルであるが故の強さを生んだという側面はあるのかもしれない。

 

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