リバプール遠藤批判は「完全に不公平だ」 思わぬ“災難”を英強調「ただでさえ困難な任務が…」
数的不利のリバプールはニューカッスル戦で2-1の逆転勝利 初先発の遠藤は後半13分までプレー
イングランド1部リバプールは現地時間8月27日、プレミアリーグ第3節でニューカッスルと対戦し、2-1で勝利を収めた。新加入した日本代表MF遠藤航は初先発を飾ったなか、前節に引き続き数的不利な状況でのプレーを強いられたこともあり、現地メディアは「ワタル・エンドウを批判するのは完全に不公平だ」と強調している。
アンカーの獲得が急務となっていたリバプールは今月18日に急転直下で遠藤を獲得。翌日に行われた第2節ボーンマス戦(3-1)ではMFアレクシス・マック・アリスターが一発退場を命じられたことで、遠藤が緊急投入され、新天地デビューを飾っていた。ニューカッスル戦では、初先発を飾り、4-3-3システムのアンカーに配置された。
昨季トップ4入りを遂げた難敵ニューカッスルが相手ということもあり、相手MFブルーノ・ギマランイスの切れ味鋭い突破で置き去りとされるなど、スピード面やプレッシング面で対応に苦労している様子が窺えたが、ボールを保持した際は的確なパス捌きで安定感ももたらしていた。しかし前半25分に先制点を許すと、わずか3分後の同28分、DFフィルジル・ファン・ダイクが一発退場するアクシデントに見舞われる。
前節に引き続き、またもや10人でのプレーを余儀なくされた遠藤だが、数的不利な状況に陥ったことで、役割もはっきりし、途中交代した後半13分まで追加失点を許さない堅実なパフォーマンスを披露。チームは途中出場のFWダルウィン・ヌニェスの終盤の連続ゴールで劇的な逆転勝利を飾った。なかなか11人での布陣でプレーする時間に恵まれていない遠藤だが、リバプール専門メディア「liverpool.com」は「ワタル・エンドウを批判するのは完全に不公平だ。再び数的不利に晒されることになり、ただでさえ困難な任務がさらに複雑となった」と同情を寄せている。
「全体的に、彼はかなり良い仕事をしていた。彼の持ち味が確認できる場面もいくつかあった」としつつ、「ギマランイスにあっさり突破を許し、リバプールの新加入選手は大の字で飛ばされた」と指摘。リバプールの補強ターゲットとしても名が挙がっていたギマランイスはいまや世界最高峰のアンカーとして評価を高めており、「なぜリバプールが昨夏に彼の獲得に乗り出さなかったのか? 様子を見てしまい、1シーズンを無駄にしてしまった。重要なターゲットを獲得できなかったことで、エンドウが緊急の解決策となった」と説明している。
記事では「繰り返しになるが、彼についてコメントするのは時期尚早であり、困難な状況でどのような対応を見せたかについては、ただただ称賛に値する」と、現時点での評価は避けるべきと強調していた。出場した2試合でいずれも数的不利な状況に陥る災難があり、厳しい船出を強いられた遠藤ではあるが、万全な状態で見せる遠藤の本領に現地メディアも期待を寄せているようだ。