無敗記録は23でストップ チェルシーの前に立ちはだかったまさかの敵にモウリーニョ激怒

ボールボーイも遅延行為

 チェルシーは6日、ニューカッスルと対戦し、1-2で今季初黒星を喫した。2003-04シーズンにアーセナルが無敗でリーグ優勝を成し遂げて以来となる偉業を15試合目で閉ざされた。ジョゼ・モウリーニョ監督は相手チームのスタジアム一体となった遅延行為に激怒。試合後の英国営放送「BBC」のインタビューで不快感をあらわにした。
 セネガル代表FWパピス・シセの2得点でリードされたチェルシーだが、FWディディエ・ドログバの1点で肉薄。相手DFスティーブン・タイラーは退場処分となり、終盤数的優位となった。だが、敵地セントジェームズ・パークで待ち受けていたのはよもやの事態だった。
「ここで起きたことはレフェリーがコントロールできないことだった。主審は突如消えたボールボーイや、客席に入ったボールを渡そうとしない観客、二個目のボールをピッチに投げ込む人間を罰することができない」
 自らをスペシャル・ワンと呼ぶポルトガル人は、主審のマーティン・アトキンソンのジャッジをたたえる。一方で後半のアディショナルタイムの6分19秒間、首位チェルシーから値千金の勝ち点3を奪うために52019人の大観衆と一体となった相手の遅延行為に憤りを示した。
 残念ながら無敗記録は23でストップした。モウリーニョ監督自身、セントジェームス・パークは鬼門だった。チェルシーを率いて5度、この美しいスタジアムにやってきているが、いまだ勝ち星なしが続く。
「もしも、(アディショナルタイムの)6分間がいつも通りにプレーされるのであれば何の問題もない。だが、この6分間では毎度のことが起きてしまう。ピッチ内での適切な時間稼ぎはボールを保持すること。相手のコーナーフラッグ近くでプレーし、ボールを渡さずにファウルとFKを待つ。そして、GKはボールに駆け寄らない。だが、それ以外のピッチ外で起こることは主審の責任ではない」
 ピッチ内での一見見苦しくも映る時間稼ぎもリアリストの指揮官には勝利への常とう手段。だが、観衆、ボールボーイによる制御不能な妨害工作には苦言を呈していた。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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