ジェノア会長がトーレスをミラン凋落の象徴と発言
復活を懸けた戦い
ACミランの元スペイン代表FWフェルナンド・トーレスが、ジェノアのエンリコ・プレツィオージ会長からミラン凋落(ちょうらく)の象徴とされてしまった。イタリア地元紙「ラ・ナツィオーネ」が報じている。
チェルシーから2年間の期限付き移籍で加入しているトーレスは、リーグ序盤に足首をねんざして以降、今季1得点とコンディションの調整に苦しんでいる。かつてアトレチコ・マドリード時代に共闘したミランOBの元イタリア代表MFディメトリオ・アルベルティーニ氏は、トーレスに批判的なメディアとサポーターに辛抱強く待つように呼びかける事態となっている。
6得点2アシストと好調な日本代表FW本田圭佑、元フランス代表FWジェレミー・メネズ。それとは対照的に苦境に立たされているトーレスに対し、7日にミラン戦を迎えるジェノアのプレツィオージ会長はこう語った。
「われわれは、ロッソネロ(赤黒。ミランの愛称)を倒したい。彼らは倒せる相手だと確信している。トップレベルの選手はいるかもしれないが、現実を見れば、トーレスはピニージャとマトリよりもゴール数が少ない。ミランのジェノアの間の戦力的なギャップは数年前ほどではないんだ」
ミラン戦前の時点でチリ代表FWマウリシオ・ピニージャは6得点、ミランから期限付き移籍中のFWアレッサンドロ・マトリは5得点を記録した。いずれもトーレスよりゴールを決めている。トーレスはゴール数ではかなり後れを取っている。
「インテルとミランはすでにクオリティーを失った。ジェノアとの唯一の違いは総収入。チームのタレントに違いはない」
かつてUEFAチャンピオンズリーグを制覇したミラノの2大強豪は凋落したとプレツィオージ会長は断言している。その最大の論拠が今夏の移籍市場におけるミラン補強の最大の目玉だった年俸400万ユーロ(約6億円)のスター、トーレスだという。トーレスのプライドにかけた逆襲を期待したい。
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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images