中国3クラブはACLで日本勢と対戦 昨季リーグ王者も「厳しい組に入った」と母国悲観
武漢三鎮、山東泰山、浙江FCが出場
AFCチャンピオンズリーグ(ACL)のグループステージ組み合わせ抽選会が8月24日に行われ、中国勢3クラブはすべて日本のJリーグクラブと同居することになった。
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この結果を受けて、中国大手メディア「SOHU」は、初出場となる中国リーグ王者・武漢三鎮に関して「厳しい組に入った」とした。武漢は前年王者の浦和レッズ(日本)、優勝経験ある浦項スティーラーズ(韓国)ハノイFC(ベトナム)と同じJ組になった。
だが厳しいながらも希望はあるとして、「前回王者の浦和レッズはリーグ戦の戦績が振るわず。浦項は優勝経験を持つも、近年は財政難で戦力ダウン。また武漢のFWマルコン、DFパクジス(ともに以前韓国1部Kリーグでプレーしていた)が浦項をよく理解しており、特にマルコンはKリーグ時代に浦項戦でハットトリックを達成していて相性がいい。ハノイはベトナムリーグがオフでコンディションが整っておらず苦戦するだろう」と続けた。
昨年の中国カップ戦王者・山東泰山は、横浜F・マリノス(日本)、カヤFC(フィリピン)、仁川ユナイテッド(韓国)と同じG組入り。記事では、「Jリーグ王者の横浜F・マリノスが一番の強敵だが、残る仁川とカヤFCは実力、経験ともにやや劣り、突破の可能性は小さくない」と楽観的な分析をしている。
昨年中国リーグ3位の浙江FCは、タイリーグ王者ブリーラムと、天皇杯王者のヴァンフォーレ甲府、オーストラリア・Aリーグのメルボルン・シティと同じH組になった。韓国・Kリーグのクラブが不在、かつJリーグでもJ2所属で他チームと比べてやや落ちると見られる甲府と同組となったことで、「浙江の抽選結果は上々。ただ選手層が薄いのと、オーストラリアへの長距離移動があり、難易度は武漢と大差ない」と見ている。
ジャーナリストの永遠的偏鋒(ヨンユァンデピェンフェン)は中国版X(ツイッター)「微博(Weibo)」で、「山東泰山と、武漢三鎮は少し厳しめの組。日韓のクラブと争うだけでなく、東南アジア勢にも注意せねばならない。だが一方で浙江FCの組はそれほど厳しくはなさそう」と述べた。
また、ジャーナリストの山東尹波(シャンドンインボー)は、大型補強で話題の金満・サウジアラビア勢に注目。「派手な外国人選手の獲得は、以前不動産バブル期の中国リーグと似ているが、本質は違う」としながら、ポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウド、元フランス代表FWカリム・ベンゼマといった選手をACLで見られることを楽しみにしている。
長年アジアサッカーを取材する馬徳興(マーデーシン)氏は悲観的見方をする。「中国勢、ほとんどのクラブや選手たちは、コロナ禍で国際試合をしばらく経験していない。そのため、国際試合のペースや、審判のジャッジ基準に慣れずに適合できるか不安」と指摘していた。