冨安イエロー提示で話題 プレミアリーグ遅延行為判定、今季すでに警告14枚と英報道
開幕2週間で行われた19試合で遅延行為に対する警告が14回と現地指摘
イングランド1部プレミアリーグでは、開幕2週間で行われた19試合(1試合延期)で遅延行為に対する警告が14回だったと英衛星放送「スカイ・スポーツ」が報じた。アーセナルの日本代表DF冨安健洋の退場でも話題となった“時間の浪費”に対する厳しい取り締まりは物議を醸している。
冨安は現地時間8月21日のプレミアリーグ第2節クリスタル・パレス戦(1-0)で今季初先発を果たしたが、後半15分、そして同22分にそれぞれ警告を受けて退場となった。そして、最初の警告が与えられたのがスローインでの遅延行為だった。
このスローインの場面では最初にMFカイ・ハフェルツがボールを持っていたが、そのあとにボールを冨安に引き渡し、冨安が投げる場所を探していたところで主審がカードを提示した。冨安がボールを持っていた時間は8秒程度だったとされる。
プレミアリーグでは今季から“時間の浪費”に対する取り締まりを強化している。プレーの再開を遅らせるためボールを遠くに蹴り出す行為などには問答無用で警告が出されるようになった。しかし、スローインの場面ではどれだけの時間をかけると警告になるかの明確な基準があるわけではないため、冨安への判定は厳しすぎるのではと物議を醸していた。
アーセナルを率いるミケル・アルテタ監督は「ストップウォッチを持ってプレーしなければならない」と皮肉交じりに判定への苦言を呈し、解説者のジェイミー・キャラガー氏は「彼が時間稼ぎをしていたとは思わない」と冨安を擁護している。
「スカイ・スポーツ」は「時間の浪費を防ぐためにはストップウォッチが必要なのか?」とプレミアリーグの新基準について特集。レポートによれば、ここまでの19試合で遅延行為に対するイエローカードが14枚も出されているという。1試合平均0.7枚のペースであり、シーズンを通して280枚にもおよぶ計算となる。
アーセナルのキャプテンを務めるノルウェー代表MFマルティン・ウーデゴールは「新しいルールに適応しなければならない」とコメントしていたが、時間を使うプレーへの厳しい取り締まりが選手たちに与える影響は想像以上に大きなものとなりそうだ。
(FOOTBALL ZONE編集部)