遠藤航は「カイセドよりいい買い物になる」 獲得疑問の声を英一蹴「かなりお買い得」
リバプールに電撃移籍、無名の日本人MF獲得に懐疑的な目も…
日本代表キャプテンのMF遠藤航は今夏の移籍市場でドイツ1部シュツットガルトからイングランド1部リバプールに電撃移籍した。主要ターゲットを逃したあとでのパニックバイなのではとネガティブな見方もあるなかで、英紙「ガーディアン」は「カイセドよりもいい買い物になる可能性はある」と報じた。
リバプールは今夏の移籍市場で前キャプテンのイングランド代表MFジョーダン・ヘンダーソンやブラジル代表MFファビーニョら中盤の主力選手の多くが一斉に退団。補強のターゲットとしてエクアドル代表MFモイセス・カイセドやベルギー代表MFロメオ・ラビアの名前が浮上していたが、いずれもチェルシーとの争奪戦に敗れた。
そうしたなかで白羽の矢が立ったのが遠藤だった。日本代表のキャプテンをユルゲン・クロップ監督は高く評価しており、加入決定翌日のプレミアリーグ第2節ボーンマス戦でいきなりデビューも飾った。
英国内では若くて将来性もあるカイセドやラビアではなく、イングランドでのプレー経験がない30歳の遠藤を獲得したリバプールの決断を疑問視する声も上がった。
そうしたなかで「ガーディアン」紙は遠藤がブンデスリーガで過去2シーズン、空中戦勝利数、クリア数、ヘディングでのクリア数、ポゼッション奪取数でリーグ最多、そしてタッチ数、タックル数、パス数でリーグ2位のスタッツを残している事実を特筆。さらに「ピッチ内外での文化の違いを考えると、アジア人選手が欧州5大リーグのクラブでキャプテンを務めることは見事というほかになく、たしかなプロフェッショナリズム、リーダーシップ、決断力を示している」と称賛していた。
また、同紙はイングランドではまだアジア人選手が過小評価されている現状に触れたうえで、「遠藤は欧州レベルで戦う十分な下地を備えている。かなりお買い得で、カイセドよりいい買い物になる可能性はある」と伝えた。
リバプールのトップターゲットだったカイセドの移籍金は英国史上最高額を更新するボーナス込み1億1500万ポンド(約211億円)だったのに対し、遠藤の移籍金は1800万ユーロ(約33億円)。遠藤はピッチ上でカイセド以上のインパクトを残すことができるのか注目だ。