韓国英雄ホン・ミョンボ、現役時代の欧州移籍は実現せずも後悔なし 「日本で学んだことも多かった」

かつてJリーグで活躍したホン・ミョンボ氏【写真:Getty Images】
かつてJリーグで活躍したホン・ミョンボ氏【写真:Getty Images】

94年当時にスペインとイタリアから関心も実現せず…97年に日本へ

 かつてJリーグでプレーした元韓国代表DFホン・ミョンボ氏(現・蔚山現代監督)は、現役時代にヨーロッパ移籍の可能性があったという。それでも、ヨーロッパ行きが実現しなかったことに後悔はなく、「日本で学んだことは多かった」と語っている。韓国紙「ソウル経済新聞」が伝えた。

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 ホン・ミョンボ氏は韓国1部浦項スティーラーズを経て、1997年にベルマーレ平塚(現湘南ベルマーレ)へ。平塚で2年間、柏レイソルで3年間プレーし、2000年にはJリーグベストイレブンに選出された。その後、韓国復帰を経て、キャリア終盤はアメリカのメジャーリーグサッカー(MLS)に新天地を求めた。

 指導者の道に進んでからは、韓国の五輪チームやA代表などを率い、2021年からは韓国1部・蔚山現代を指揮している。

 ホン・ミョンボ氏は「スペインのチームとイタリアのチームが私を欲しいと聞いた」とし、1994年にヨーロッパに移籍する可能性があったという。当時の報道によれば、関心を示したのはスペイン1部FCバルセロナとイタリア1部ACミランだったが、韓国にはエージェント制度が定着していなかったために実現しなかった。

「私の現役時代は、代理人として海外移籍を担当できる人間がいなかった。『よく分からないから所属クラブに直接連絡してほしい』と答えるしかなかった。その後、実際に当時所属していた浦項にオファーがあったが、クラブが高い移籍金を要求して破談に終わったと聞いている。当時は選手たちのヨーロッパ挑戦を後押しする雰囲気ではなかった」

 もっとも、ホン・ミョンボ氏は「ヨーロッパ行きはすべての選手の夢」としつつ、「ヨーロッパだけに固執する考えはなかった」とも自分の考えを明かしている。

「ある程度年齢を重ねて日本へ行き、戦えることを示せたし、日本で学んだことも多かった。今改めて振り返っても、ヨーロッパでプレーできなかったことに後悔はない」

 韓国はFWソン・フンミンがイングランド1部トッテナムで主力を張り、DFキム・ミンジェがドイツ1部バイエルン・ミュンヘンへ移籍するなど、欧州に選手を輩出している。

 ホン・ミョンボ氏は「挑戦できる時に多くのことを経験してほしい。蔚山の選手たちがヨーロッパに行きたいと言うなら、私は無条件に阻止はしない」と話しつつ、「ただ、ヨーロッパだけにこだわるよりは、本当に試合でプレーできる環境なのか、学ぶべきことがあるのか、しっかり判断してほしい」とアドバイスを送っていた。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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