遠藤航が語ったリバプール移籍の経緯「ニュースを追っていた」 カイセド獲得失敗で白羽の矢を予測「もしかしたら、と」
加入から緊急で即デビューを飾った遠藤
イングランド1部リバプールの新戦力・日本代表MF遠藤航は現地時間8月19日、プレミアリーグ第2節ボーンマス戦(3-1)で緊急投入されデビューを飾った。後半にMFアレクシス・マック・アリスターが一発退場となった状況により急遽ピッチに立ち、堅実なプレーを披露。加入発表の翌日に即デビューを飾る形となったなか、あらためて移籍の経緯について語っている。
今月18日に加入が発表されたばかりの遠藤は、翌日に開催したホーム開幕戦で早くもベンチ入りすることに。試合は開始3分で先制点を許すも、その後逆転して前半を折り返した。しかし、後半13分にアクシデントが起こる。敵陣でマック・アリスターがプレッシングでボールを奪おうとした際、相手選手を足裏でタックルする格好となってしまい、主審は迷わずレッドカードを提示。一発退場となったが、直後の同17分にFWディオゴ・ジョッタが追加点を奪ってリードを広げることに成功した。
それでも数的不利な状況に陥ったため、ユルゲン・クロップ監督は攻撃の枚数を減らす判断で、FWコーディ・ガクポを下げ、新加入の遠藤を投入。アンカーに配置されると終盤に危険な位置でファウルを与える場面があったものの、堅実なプレーで攻守のバランスを保ち、チームの勝利に貢献した。
ジェットコースターのような2日間を過ごした遠藤は移籍の経緯について説明。リバプールは今夏、中盤の主力だったMFジョーダン・ヘンダーソン、MFファビーニョがサウジアラビアへ移籍。中盤の補強が急務となっていたなかで、本命のMFモイセス・カイセド(ブライトン→チェルシー)獲得に失敗し、サウサンプトンMFロメオ・ラビアの移籍交渉も暗礁に乗り上げていた。
英メディア「The Athletic」はカイセドを獲得すると考えていたという遠藤の言葉を報道した。日本代表の主将は「正直に言うと、私はリバプールのニュースを追っていた。MFを望んでおり、6番を望んでいたということ。カイセドはリバプールに行ったと思っていたよ!(笑)だから彼がチェルシーに行ったと聞いた時『もしかしたら』と思った」と、カイセドの獲得に失敗したことで自身に白羽の矢が立つ可能性を考えたという。
「ヘンダーソンとファビーニョが移籍したので、恐らく経験豊富なMFが必要だと思った。もしかしたらチャンスがあるかもしれないと。トップクラブが若い才能を求めていることは理解しているが、私は自分にこう言い聞かせた。『リバプールは通常、若い選手を獲得しようとするのだから、これが移籍できる唯一のチャンス』
30歳の遠藤は代理人からの電話で人生が一変。「エージェントから電話があったので、急いで決断する必要がありました。プレミアリーグでプレーすることが常に私の夢だったから、断ることはできなかった。私はいつも代理人に、プレミアリーグのトップチームでプレーしたいと伝えていました。だからここにいるのです!」と、急転直下の出来事だったことを明かした。
自身の力で夢の舞台に上り詰めたなか、今後は最大限の力を発揮しての活躍に期待が懸かる。