女子W杯、スペインが大会初優勝! 1-0でイングランドを退け悲願達成…キャプテンのゴールが決勝弾に

イングランドに1-0で勝利した優勝のスペイン【写真:ロイター】
イングランドに1-0で勝利した優勝のスペイン【写真:ロイター】

グループリーグで日本とも対戦、決勝トーナメントを勝ち上がり初のタイトルを獲得

 オーストラリアとニュージーランドで共催の女子ワールドカップ(W杯)は8月20日にシドニーで決勝戦が行われ、スペインが1-0でイングランドに勝利して初優勝を飾った。

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 スペインはグループステージで、なでしこジャパン(日本女子代表)と同組だったところを2位通過。スイス、オランダ、スウェーデンと欧州勢を次々に破った。一方のイングランドはグループステージを全勝で通過すると、ナイジェリア、コロンビア、オーストラリアとさまざまな地域のチームに勝利した。互いに女子W杯と五輪の女子主要国際大会では初の決勝進出を果たした。また、この試合は第4審判を日本の山下良美審判員が務めた。

 立ち上がりにペースをつかんだのはイングランドで、前半16分には左右に揺さぶったところからゴール正面でFWローレン・ヘンプがシュートするもクロスバーを直撃した。一方のスペインは前半17分にゴール前を横切るクロスにファーサイドからFWアルバ・レドンドが詰めるもわずかにゴールならずと、反撃の狼煙を上げた。

 徐々にスペインがイングランドを押し込んだ状態をキープして攻勢を強める中で前半29分、スペインは右サイドからのサイドチェンジで左に展開した攻撃でDFオルガ・カルモナが攻撃参加。ペナルティーエリア内でパスを受けるとファーサイドに低いシュートを流し込んで先制に成功した。準決勝のスウェーデン戦で劇的な決勝ゴールを決めたキャプテンがチームに貴重な先制点を与えた。

 スペインが1-0とリードしたハーフタイム、イングランドは決勝トーナメント1回戦のナイジェリア戦で退場処分になり2試合の出場停止処分を受けていたFWローレン・ジェームズを投入。今大会3得点のスター候補に反撃を託した。攻撃の枚数を増やしたイングランドは後半9分に右からのクロスをヘンプがファーサイドで合わせる大チャンスを迎えたが枠外。同点のチャンスを逸した。

 逆に後半20分、スペインのMFマリオナ・カルデンティがバウンドしたボールをコントロールしながらペナルティーエリア内に入る過程で、イングランドのMFキーラ・ウォルシュの手にボールが触れたとして、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)からの進言でオンフィールドレビューを実施。アメリカのトリ・ペンソ主審は時間をかけて慎重にレビューを行い、PKに判定を変更した。これをFWジェニファー・エルモソがゴール右に狙ったが、完全に読み切ったGKメアリー・アープスがキャッチングする完璧なセーブを見せた。

 試合中にメディカルスタッフをピッチ内に入れて処置をする必要のある負傷者が出たこともあり、アディショナルタイムの表示は13分。長身選手を前に上げてイングランドが猛攻を見せるスペインにとっては非常に長い時間になったが、このまま1-0で逃げ切って女子W杯の初優勝を勝ち取った。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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