リバプール遠藤航の獲得、英識者の見解は懐疑的? 「“パニック・バイ”であるかどうか…」
ボーンマス戦でデビューを飾った
ドイツ1部シュツットガルトからイングランド1部リバプールに加入した日本代表MF遠藤航は、8月19日に行われたプレミアリーグ第2節のボーンマス戦(3-1)でプレミアリーグデビューを果たした。中盤の補強として期待される遠藤だが、2人の識者は「パニック・バイ」、いわゆる衝動買いであることを図りかねている。英紙「デイリー・ミラー」が報じた。
18日に加入が発表されたばかりの遠藤だが、翌日のバーンリー戦でベンチ入りすると、1人少なくなっていた後半18分からピッチに立った。日本代表のキャプテンは安定感のあるプレーを見せて、今シーズンのリーグ戦初勝利に貢献している。しかし、記者のリチャード・キーズ氏と元スコットランド代表FWアンディ・グレイ氏は、遠藤の獲得について懐疑的なところもあるようだ。
今夏の移籍市場でリバプールは、MFナビ・ケイタ、MFジェームズ・ミルナー、MFアレックス・オクスレイド=チェンバレン、MFファビーニョ、MFジョーダン・ヘンダーソンといった選手が退団しており、中盤の強化が急務だった。そうしたなかでエクアドル代表MFモイセス・カイセドとMFロメオ・ラビアの獲得に失敗。その後に遠藤の獲得に動き、一気に契約をまとめ上げた。
同メディアはこうした遠藤の加入について「“パニック・バイ”であるかどうかを図りかねている」として、識者のコメントを報じた。
キーズ氏は「33歳のヘンダーソンを売って、30歳の選手を獲得している。33歳の選手はクラブで衝撃的な影響を与えていた。それを理解して、その穴を埋められると期待できる選手で置き換えないといけない」とすると、グレイ氏が「彼はヘンダーソンと同じ年齢ではない。それでも、カイセドやほかの選手を取れなかったことによる衝動でのことだと思うか?」と問う。キーズ氏は「そうだ」と答えた。
グレイ氏は「シュツットガルトのキャプテンで、しっかりした選手だ。日本代表でもとても重要であり、彼らが必要としていた選手だ。彼は6番の選手で、攻撃的なMFではない。今夏、2人か3人の選手を逃した彼らが獲得を目指していたタイプの選手だ。あのポジションの選手で、彼がリストのどの位置にいたかが私には疑問だ」と、決して優先度が高くなかったのではないかと推察した。だが、ユルゲン・クロップ監督は遠藤の加入時に「ドイツではとてもポジティブなことで、彼はもの凄く高く評価されている。彼は常に私のリストに入っていたが、ただ、通常はこの年代の選手と契約することはない。彼は明らかにトップフィット」と、コメントしており、即デビューを飾った期待感も感じられる。
イングランドでは決して知名度が高いとは言えなかったかもしれないが、こうした評価はこれからの活躍で覆していくことだろう。