「リバプールは恥をかいた」 ブライトンMFカイセド、202億円オファー拒否に英雄シアラーが持論
カイセドは個人合意していたチェルシー行きを希望
イングランド1部ブライトンに所属するエクアドル代表MFモイセス・カイセドは、今夏の移籍市場でビッグクラブからの関心を集めているが、新シーズンが開幕した今も移籍先は決まっていない。そのなかで、元イングランド代表FWアラン・シアラー氏は、英国史上最高額のオファーを出したものの移籍を拒否されたリバプールが「恥をかいた」との見解を語っている。英紙「メトロ」が報じた。
昨冬の移籍市場でアーセナルへの移籍で個人合意していたカイセドだが、クラブが移籍を認めなかったことでブライトンに残留。今夏に移籍すると見られていたが、アーセナルは同じポジションのイングランド代表MFデクラン・ライスをウェストハムから迎え入れた。
その後、チェルシーがカイセドの獲得に動いたが、1億ポンド(約184億円)を要求するブライトンはこれまでに3度のオファーを拒否。そこにリバプールが英国史上最高額となる1億1000万ポンド(約202億円)のオファーを提示し、ブライトンとの合意を取り付けた。これにより一気に決着を見るかと思われるも、すでにチェルシーと個人の条件で合意していたカイセドが、これを拒否している。
この状況に対して、シアラー氏は自身が共同ホストを務めるポッドキャスト「The Rest Is Football」で、「この件でリバプールは、かなり恥をかくことになった。1億1100万ポンドの条件で合意に達していたのに、突然、選手に『いいえ、ありがとう。僕はそこではなく、ロンドンに行くよ』と言われたんだからね。リバプールからしたら、見た目としては良くないよ。合意を取り付ける前に、まず自分の課題に取り組み、デューデリジェンスを実践して、選手が加入を望んでいることを確認しないといけない」と、苦言を呈した。
カイセドの交渉は長期化しているが、ブライトンに残留する可能性は低いようだ。ロベルト・デ・ゼルビ監督は現地時間8月12日に行われたルートン・タウン戦(4-1)に向けた会見の中で、「モイゼスのことは、もう忘れた。今いる選手たちを誇りに思っている。私たちは前進し続けたい。称賛されるべきはクラブだ。より大きなクラブは私たちの選手を買えるかもしれないが、私たちの魂や精神は買えない。私たちはブライトンで、より大きな目標を達成した。リバプールと同じで、チェルシー以上のものだ。私はブライトンのためにプレーすることを誇りに思う選手を好んでいる」とコメントをしている。
今後、カイセドの獲得に向けてチェルシーが、リバプールと同額のオファーを提示することが見込まれているが、長期化している交渉がいよいよまとまるのだろうか。
(FOOTBALL ZONE編集部)