「ああいうのが一番PKになる」 浦和の興梠が語る“勝敗を分けた駆け引き”

「これを忘れて勝ちにいかないと…」

 この結果、浦和はホームで迎える第2戦で1失点以内に抑えれば、リーグチャンピオンが決まる。それでも第2戦に向けた質問が向けられた瞬間に、興梠の表情はピリッと引き締まった。

「今日見ても分かった通り、そこまで力の差はない。何が起こるか分からないので、油断はできない。アウェーの1-0はいいアドバンテージになったと思うけど、それを考えながらゲーム運びをしていたら絶対にやられる。これを忘れて勝ちにいかなくてはならない」

 勝負の厳しさを知る男に緩みは微塵もない。鹿島で数々のタイトルを勝ち取ってきた男は、浦和に移籍加入して4シーズン目。かつての本拠地カシマスタジアムで培われた勝負勘を、古巣相手に見せつけた。

【了】

轡田哲朗●文 text by Tetsuro Kutsuwada

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

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