「興梠選手が体を張って取ってくれた…」 重責を担った阿部、決勝PK弾は「自信を持って蹴った」
後半12分、相手GK曽ケ端準が動くのを読み切り、真ん中にシュート
Jリーグチャンピオンシップ決勝第1戦で浦和レッズのキャプテン、MF阿部勇樹が後半12分に決勝PKを決め、1-0の勝利に大きく貢献した。
この試合唯一のゴールは後半12分に生まれた。FW興梠慎三がエリア内で倒されてPKを獲得。このチャンスで阿部がキッカーを務めた。相手GK曽ケ端準が動くのを読み切り、真ん中にシュート。気持ちの強さで先制点をつかんだ。
「興梠選手が体を張ってPK取ってくれたんで、あれは決めなければいけなかったですし、決めることによって他の頑張ってくれるメンバーの気持ちが楽になったと思います。自信を持って蹴って、入ってよかったです」
阿部は試合後、声を弾ませた。敵地に駆けつけた浦和サポーターの陣取るゴール裏へのシュートとなったが、「曽ヶ端選手が相手にいましたけど、その後ろに頼もしい仲間たちがいっぱいいたので、気持ちを楽にして蹴れました」と語り、主将としての重責を見事に果たした。
浦和は終盤、自陣深くに最終ラインを下げる必死のディフェンスで虎の子の1点を守りきった。2010年南アフリカ・ワールドカップで日本代表のボランチとして決勝トーナメント進出に貢献した名手は、高い危機察知能力を生かして鹿島攻撃陣に圧力をかけた。
浦和は敵地カシマスタジアムで貴重なアウエーゴールを奪ったが、「周りの人はそう言うでしょうけど、まだ何も決まっていませんし、次戦12月3日に勝たないと何の意味もない。サッカーは何が起こるか分からないスポーツだと思っているので、必ず今日のように全力でみんなでプレーして、ホーム埼玉スタジアムで勝って終わりたいと思います」と決然と語った。
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フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images