17歳でプロ契約…浦和MF早川隼平、積み上げた監督の信頼 163cmの小柄な選手が見せる堂々たるプレー【コラム】

浦和の早川隼平【写真:Getty Images】
浦和の早川隼平【写真:Getty Images】

10日に浦和とプロ契約を結ぶ

 浦和レッズは8月10日、これまでユース所属の2種登録選手としてトップチームの試合に出場してきた17歳のMF早川隼平とプロ契約を結んだことを発表した。そんな早川の、プロ契約に至るまでの流れを振り返る。

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 早川は地元の埼玉県出身で、浦和のジュニアユース、ユースと昇格してきた。昨年のU-17日本代表から継続的に世代別の代表活動にも招集されている。昨季の時点で、新型コロナウイルスの流行もありユース所属でありながら2種登録されたところから、リーグ開幕戦の京都サンガF.C.戦ではベンチ入りした。

 今季も継続して2種登録されたところから、4月5日にルヴァンカップ(杯)の川崎フロンターレ戦で途中出場してプロデビュー。4月19日の同杯、湘南ベルマーレ戦では初スタメンのピッチに立つとプロ初ゴールも記録した。これは、天皇杯を含まないJリーグ公式戦ではクラブ史上最年少ゴールになった。

 この時点でマチェイ・スコルジャ監督からは現実的な起用選手という扱いを受け、トレーニングもトップチームに合流。アジア王者の懸かったAFCチャンピオンズリーグ(ACL)決勝のアル・ヒラル(サウジアラビア)戦では、アウェーゴールのアドバンテージを持ち帰りたい1-1の状況で、敵地サウジアラビアでの残り約10分のところでピッチに送り込まれるほどの信頼を受ける。

 J1中断期間中に行われた日本クラブユースサッカー選手権に浦和ユースの一員として出場した際には、60メートル級のロングシュートを決めたことでも話題になった。そして、8月6日の横浜F・マリノス戦では、J1リーグ戦での初スタメンも飾った。

 主に2列目ならどこでもプレーできるマルチな能力を持ち、163センチと小柄だが線の細さはなく球際の戦いもプロの中で渡り合う。そして、左足でのキックにはパンチがあり強烈なシュートを放つ。また、浦和の下部組織だけでなく小学生時代のクラブチームの先輩でもあるDF荻原拓也から多くのアドバイスを受けたと話していた早川だが、荻原を含む先輩選手たちに物怖じした雰囲気はなく、取材対応も17歳には見えないほど堂々としていると報道陣が声を揃える。

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