「僕ならゴールネットの中にいる」 京都×柏、オフサイドで取り消しの“幻のカウンター弾”に日本代表OBが見解

京都と柏戦で起きたゴール取り消しに注目(写真はイメージです)【写真:徳原隆元】
京都と柏戦で起きたゴール取り消しに注目(写真はイメージです)【写真:徳原隆元】

ジャッジリプレイで坪井氏、山岸氏、家本氏が見解

 スポーツチャンネル「DAZN」の判定検証番組「Jリーグジャッジリプレイ」で、8月6日に行われたJ1リーグ第22節、京都サンガF.C.と柏レイソルの試合が取り上げられた。ここでは、ゴール取り消しが妥当なのかどうかが議論された。

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 後半8分に京都が攻め込んだ場面で、こぼれ球をMF谷内田哲平がループシュートで狙ってボールはゴールに吸い込まれた。ここで山本雄大VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)から攻撃側にハンドとオフサイドの可能性があるとチェックが入り、福島孝一郎主審が映像を確認するオンフィールドレビューを実施。谷内田がシュートした瞬間にオフサイドポジションにいたFW山﨑凌吾が、ゴールカバーに入ろうとするDF片山瑛一と接触していたことで、福島主審は山﨑のオフサイドとしてゴールを取り消した。

 元国際審判員・プロフェッショナルレフェリーの家本政明氏は、一連の流れを「スローインを胸トラップした場面で手に当たっているようにも見えるシーンがあった。これをどう判断するかが1つ。ハンドの反則なので、ボールに手が当たってもどう解釈するかは主審なので、オフサイドがなくてもこの場面に戻ってチェックする可能性が十分ある。ただ、ゴールに一番直結するところで、明らかにオフサイドポジションにいる選手がオフサイドの反則が成立するような場面があったので、そこを優先的に見せたということ」と、説明した。

 ゲスト出演した元日本代表DF坪井慶介氏は、「山﨑選手はゴールカバーに入る選手を避けようとしている。邪魔をする意図はない。関与したらオフサイドになるとわかっていたと思う。ただし、触れている。オフサイドですよね」と判定を支持。同じくゲスト出演した元GK山岸範宏氏は「仕方ないですが、ピッチレベルでは分からない。レイソルの選手も京都の選手もどこがオフサイドなのかという際どいシーン。山﨑選手が降れなかったらクリアできたかどうかは推察になってしまうが、プレーに関与する部分では、ちょっと腕のコンタクトがあったくらい、ガツンというコンタクトではないけど、関与したと言われても仕方ないのではないか」と話した。

 家本氏からは坪井氏に向け、山﨑の立場だった時に「流れの中でゴールの中に入ってしまった。自分がオフサイドポジションにいるのは分かると思う。その場にいようと思うより、フィールドに戻ろうとしますか」という質問があった。坪井氏は「僕ならゴールネットの中にいます」とコメント。家本氏は「そこでじっとしてれば、干渉するなどのことは消えるので、そこにいれば良かったとも思った」と、競技規則の観点からコメント。坪井氏は「そこは山﨑選手が冷静な判断ができていれば。FWとしてのいいずる賢さ。(興梠)慎三あたりはずっと入っている」と、元チームメイトのストライカーの名前を出しつつ語った。

 山岸氏は「山﨑選手はクロスに対して、自分でヘディングで狙いにいったのかもしれない。もう1回ポジションを取り直して、谷内田選手のクロスが来たらファーで押し込んでやろうという感性があったのかもしれない」とも話した。

 家本氏は山﨑が片山に接触した程度について、「直接フリーキックになる(プッシングなどと判断される)のとオフサイドの反則になるかの判断は違うもの」として、「少し柔らかく表現すると、邪魔をしたかどうか、影響を与えたかどうか。明らかにコンタクトがあると、人間はそちらに意識を向けさせられる。結果的にプレーに差し支えないようには見えるし、直接フリーキックに関係はないと思う。ただ、プレーの可能性に影響を与えるような明らかな行動はコンタクトがあったので、オフサイドの反則と言えるシーン」と説明していた。

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