“変幻自在”なでしこにFIFAが驚嘆「日本の強みはその多彩さ」 役割果たす攻撃陣に脱帽「この統計は難題に対応」
なでしこジャパンはベスト8に進出
なでしこジャパン(日本女子代表)はオーストラリアとニュージーランドで共催の女子ワールドカップ(W杯)で準々決勝に進出している。国際サッカー連盟(FIFA)はその戦いぶりについて「変幻自在のなでしこ」と高く評価してピックアップしている。
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日本はグループリーグのC組でザンビアとの初戦に5-0、コスタリカとの2戦目を2-0で勝利。そして、最終戦では強豪スペインを相手に4-0の快勝で3連勝の11得点、0失点という素晴らしい数字を残して首位通過した。そして、決勝トーナメント1回戦ではノルウェーに3-1の勝利を収めた。
FIFAが注目したのは、スペイン戦とノルウェー戦で見せた戦いぶりの違いだった。スペイン戦は相手のボールポゼッションが68%を数えるなかで、5-4-1のブロックから高速カウンターを繰り出してゴールを重ねた。ノルウェー戦では日本のポゼッションが51%、ノルウェーが撤退して守備を構えるなかで攻撃とハイプレスのハイブリッドで3ゴールを奪った。FIFAは「日本の最大の強みは、その多彩さだ。変幻自在のなでしこは、どんな状況にも対応できる臨機応変さを備えている」と称賛する。
「スペイン戦ではポゼッションを好みボールをキープする相手に対し、戦術的な厳しさ、規律、90分間守り続ける能力を見せつけた。ノルウェーは日本にボールを持たせ、主導権を握らせた。日本は、サイドから攻撃することで人数をかけた相手の守備をかわした。日本が優れているのは戦術的な柔軟性だけではなく、同じように印象的なのは試合ごとに全く異なるプランを効率よく実行すること」
また、大会得点ランキングでトップの5得点をMF宮澤ひなたがマークしているだけでなく、攻撃陣を中心に6人の選手がゴールをしていることにも注目。「この統計は、直面するあらゆる難題に対応するため、池田太監督が攻撃の組み立てに幅広い選択肢を持っていることを強調している」として、ノルウェー戦について「スペインに完勝した後、池田監督は前線を2枚替えた。植木理子と猶本光を田中美南と才能ある藤野あおばに変更。田中は偽9番としての役割を完璧にこなし、5人の強力なノルウェーの守備陣を下げて形を崩してミスを連発させた」と、ゲームごとにバリエーションを持たせる選手起用にも着目していた。
前身のFIFA女子世界選手権から合わせて9回目の女子W杯だが、優勝経験国は日本、アメリカ、ドイツ、ノルウェーの4か国だが、すでに日本以外の3か国は敗退している。準々決勝で東京五輪の準々決勝で敗れた強豪スウェーデンと対戦するなでしこジャパンは、その壁を突破するためにどのような姿を見せるのか期待される。