「圧倒的に多くなった」 名古屋DF野上が語る“変化”と“不変”…CB→ウイングバックの役割変更「確かになくなった」
名古屋は新潟に1-0で勝利 野上は“新境地”右ウイングバックで終盤まで出場
名古屋グランパスは8月5日、J1リーグ第22節でアルビレックス新潟と対戦し、1-0で勝利した。この一戦で、DF野上結貴は右ウイングバックとして後半43分まで出場。攻守にわたって存在感を発揮していた。これまでのキャリアで守備的MFや右サイドバックでプレーした経験を持つが、主戦場としてきたのは3バックの右センターバック(CB)だ。試合後、右ウイングバックの新境地について尋ねた際、野上は“変わったこと”と“変わらないこと”を明かした。
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名古屋は3-5-2システムを採用しているが、新潟戦では右ウイングバックに入ったのは野上だった。今季から名古屋に加入した野上は、新天地でも3バックの右CBとして起用されてきたが、8月2日に行われた天皇杯4回戦の浦和レッズ戦(3-0)では、ウイングバックとしてフル出場。2戦連続でウイングバックとして先発を飾ることになった。試合後、野上にポジション変更による変化について尋ねた。
「攻撃参加のところは当然、ポジショニングや運動量が全く違う。ただ、自分でボールを運んで仕掛ける役割のウイングバックではないので、溜めを作ってコンビネーションで崩してといったビルドアップの部分。守備のところは、これまでよりも高い位置でのハイプレスになるので、そこの強度だったり、押し込まれている時の立ち位置だったりは意識するようになった。攻守において、とにかく求められる運動量が圧倒的に多くなった」
3バックの右CBを主戦場としていた広島時代は、野上がボールを持ち運んでチャンスメイクするプレーもチームの武器になっていた。最終ラインからスタートできた一方、名古屋では1つ高い位置でプレーしていることから、“受け手”としての技量も求められることになる。「フリーで持ち運べるというのは、確かになくなったね。可変で4バックにシフト、というのも今のところはない」と言及しつつ、「ただ、やるべきこと自体は変わらない」と語っている。
「選手それぞれに個性や強みがあるから、ポジションが変わっても根本的な部分のところは変わらない。広島時代で言えば、最終ラインの立場でも、攻撃参加の時にはボックス内に積極的に入っていっていた。それが自分の色だと思っているし、今のポジションであればその色を出す機会は当然多くなる。ポケットに入ってゴールに直結するプレーというのは、まさにこの間の天皇杯がわかりやすい例だと思う」
浦和戦ではボックス右でボールを受けた野上からのクロスをMF和泉竜司が押し込んでチームの3得点目を演出。まだ実戦して2試合目だが、長谷川健太監督からのどのような指示を受けているのかについて質問すると、「監督からは何も言われていない(笑)。ウイングバックやれ、とだけ」と明かしながら、「和泉選手や森下選手の立ち回りを確認しながらプレーしているけれど、全て同じことはできないので、自分自身を体現していくつもり」と、野上だからこそできる“右ウイングバック”への意気込みを示していた。