マンチェスター・Uを倒す! レギュラー奪還を目指す、吉田麻也の決意
今季3位と躍進するサウサンプトンでレギュラー争いに挑む吉田
「引き分けで終るべき試合だったと思うし、自分が出て、この2試合勝ち点が取れていないのは、悔しいです」
前半29分から出場し、1時間余のアーセナルとの真剣勝負を終えた吉田麻也の表情には、全く満足のかけらも浮かんでいなかった。
あと一歩のところだった。強豪相手のアウェイで、試合終盤の猛攻に耐え、至福の勝ち点1をつかみ取る寸前だった。
ところが、後半44分という大詰めで、今季のアーセナルを支えるアレックス・サンチェスのゴールが決まり、89分間続いた0‐0の均衡が破れた。
この試合、必勝を課せられていたのはアーセナルの方だった。試合前は勝ち点20の7位。13試合消化時点では、過去10年で最低の勝ち点。ベンゲル監督にはプレッシャーがかかっていた。
そんな重圧がかかったベンゲルの執念がたぐり寄せたのか、無情にもサウサンプトンにアクシデントが起こった。3人の交代枠を使い切った後半36分の3分後、足首の故障で吉田麻也と交代したコークの代わりにボランチを務めていたアルデルバイレルトが太もも裏を痛め、プレーが続けられなくなった。
思いも寄らないベルギー代表DFの退場。これでぎりぎりのところで、まさに11人総掛かりでアーセナルの波状攻撃を止めていたサウサンプトンの規律の高い守備にほころびが生じた。