名古屋マテウスの目に涙 日本ラストマッチで先制FK弾…“胴上げ”で送り出されるブラジル人アタッカーの姿「この国を愛している」
アル・タアーウンへの移籍前、最後の試合で先制弾を決める
J1名古屋グランパスのFWマテウス・カストロは8月2日の天皇杯4回戦、浦和レッズ戦で豪快なフリーキック(FK)で先制ゴールを決めた。サウジアラビア1部アル・タアーウンFCへの移籍が決まってのラストマッチで、チームを勝利に導いたブラジル人アタッカーは、目に涙を浮かべた。
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マテウスは移籍が決定し、8月3日にチームを離れることが発表されていた。移籍が決定した選手は負傷のリスクを避けるために出場を見合わせる場合も多いが、このゲームには右シャドーでスタメン出場。すると前半25分、ゴール正面のFKからドライブ回転をしながらやや左に曲がり落ちる強烈なキックで先制ゴール。チームは後半に2得点を重ねて3-0の勝利を収めた。
ゴール後にも目に光るものを見せていたマテウスは「自分にとってはすごく難しい時間。第2の母国と思っているので、来日してからみんなが受け入れてくれて支えてくれた。出ていくのは辛い。今日を一緒に楽しく味わえるのは幸せ。(ゴールは)すごく嬉しい。チームに貢献して出ていくという思いがあった。チームが次のステージに勝ち上がって、それで離れていきたいと思っていた」と喜んだ。
マテウスは2014年に大宮アルディージャに加入すると、横浜F・マリノス、名古屋の3クラブでプレーした。それだけに「感謝の気持ちしかない。大宮、マリノス、すべてのサポーターからいつも温かいメッセージをもらった。この国を愛している。ここに戻るのを祈っている。いられる時間は幸せだった」とメッセージを送った。
長谷川健太監督は「全員でマテウスをいい形で送り出そうと。集中していいゲームができた。このチームの中心、絶対的な存在だった。いなくなるのは寂しい。マテウスが勢いを前半戦もつけてくれたし、天皇杯のベスト8を置き土産にしてくれた。サウジで頑張って、一流選手がくる中でも存在感を発揮してほしい」と、世界的な名手が次々に移籍加入を発表しているサウジアラビアでの活躍にエールを送っていた。
試合後にマテウスは名古屋サポーターの集まったゴール裏スタンド前でチームメートから胴上げされ、サポーターをバックに記念撮影をして日本でのラストマッチを終えた。