川崎が勝負強くなるためには? 退任する風間監督が置き土産に語る「勝ち切るチームになる要素」
風間監督が川崎に残したもの
最後に報道陣から、風間監督がチームに残したものについて訊ねられると、端的に2つの要素を挙げた。
「『考え方』と『技術』。自分の頭の中にある考え方を柔らかくして、いろんな引き出しを使う。そして、まだ技術は伸びるんだ、ということを実感してもらうこと。技術は裏切らない。この2つを軸にしていけば必ず強いチームになる。これを継続していってほしい」
風間監督が確立した”フロンターレ・スタイル”は、Jリーグの中で唯一無二の哲学と言っていい。今まで築いてきたものを継続して積み上げていくこと、その上で、優勝争いのプレッシャーを感じ続けること。これらを全うすることができた時、川崎がJ1制覇のシャーレを初めて掲げることができるのかもしれない。
そして彼らには今季、まだ天皇杯のタイトルを獲得できるチャンスが残されている。5シーズンにわたって川崎に心血を注いできた風間監督の花道を飾るべく、チームは失意を乗り越え、再び闘志を漲らせるはずだ。
【了】
城福達也●文 text by Tatsuya Jofuku
フットボールゾーンウェブ編集部●写真 photo by Football ZONE web