浦和に新加入MF安部裕葵が“戦術”を分析「継続していくべき」 先輩・興梠が求めたものは「こだわって違いを作って」
対人プレーでは別メニュー参加も調整を重ねている
J1浦和レッズのMF安部裕葵は、チームのオフ明けとなった7月25日の公開トレーニングに参加。対人プレーでは別メニューとなったが「僕が入ったことでチーム全体の得点数が上がっていけばいい」と先を見据えた。
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安部は2017年に瀬戸内高校から鹿島アントラーズに加入してプロ入り。2シーズン半プレーしてスペイン名門バルセロナのBチームにあたるFCバルセロナアトレティックに移籍。しかし、負傷を繰り返したこともありここ2シーズンほどは公式戦から遠ざかって契約満了のタイミングを迎え、浦和へ加入となった。
現段階でもボールフィーリングを確かめるようなメニュー、6対2のボール回しには参加したものの、その後のミニゲームは外れて別メニューという段階。8日間のオフ明け初日とあってトレーニングの最後にはランメニューも組まれていたが、周囲の選手とともに精力的に体を動かしていた。
浦和はシーズン後半戦に、J1リーグ戦、ルヴァンカップ、天皇杯、プレーオフから参戦のAFCチャンピオンズリーグ(ACL)が控える。すべてのタイトルに可能性を残している側面と、過密日程が確実される部分の両面がある。元スウェーデン代表MFダヴィド・モーベルグの退団もあり、2列目を中心にした前線のマルチロールとして安部に掛かる期待も大きい。まずはコンディションを上昇させていくところからになるが、シーズン前半戦の映像も確認したという安部は、浦和でのプレーを見据えている。
「戦術的な練習にはまだ入っていないですけど、(チームの攻撃に)流動性があるのでサイドで出ても真ん中にポジションを取ることもあるのでこだわらなくていいと思う。前線がディフェンスを頑張ったからこそ失点が少ない面もあると思う。シーズンの途中でそこに変化を加えるのもリスクだし、調子が悪いわけではないので。自分が出るとなったら、無理のない範囲で。勝っている要因は失点が少ないことなので、それは継続していくべき。僕が個人的に点を取れたらうれしいですけど、僕が入ったことでチーム全体の得点数が上がっていけばいい」
そして安部は「点が入るシーンで戦術通り入るのは年間でも2、3点だと思う。局面の打開やショートカウンター、セットプレーが多くなると思うので、得点に絡むのはそんなに難しくないと思う」と、自信も見せていた。
1トップでの出場が多いFW興梠慎三は、安部について「まずはコンディションを整えてもらって、最初は途中からでもいいので流れを変えてくれると思う。個人の結果を求めてほしい。ある程度、組み立てに入ってもさばけると思うけど、今はそれよりアシストをつけるとか得点することにこだわっている選手が今出ている中にあまりいないので、そこにこだわって違いを作ってほしい」と期待を寄せた。
公式戦から離れているブランクはあるものの、ポテンシャルは誰もが認める存在。複数の大会を横断的に戦う過密日程の中で、浦和の後半戦で切り札になるプレーが期待される。