英女子代表GK「とても傷ついた」 W杯ユニ“販売なし”メーカー非難「なぜ利益優先なのか?」

イングランド女子代表のメアリー・アープス【写真:Getty Images】
イングランド女子代表のメアリー・アープス【写真:Getty Images】

イングランド女子代表アープス、商業的理由による問題に持論

 オーストラリアとニュージーランドで共催の女子ワールドカップ(W杯)に出場しているイングランド女子代表GKが、商業的な理由でGKユニフォームを販売しないメーカーを非難。「とても残念だし、とても傷ついた」と胸中を明かし、利益優先とされている状況に異を唱えている。

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 英紙「デイリー・メール」によると、イングランド女子代表のユニフォームサプライヤーである「ナイキ」社は、商業的な理由から女性用GKシャツを販売しないという。これはイングランドに限らず、アメリカ女子代表や共催国のオーストラリア女子代表なども同様の扱いのようだ。

 W杯出場国であるイングランド代表のゴールマウスを守るメアリー・アープスは、ナイキ社にこの問題を提起し、自ら制作資金を提供することも申し出たが、それは不可能だと言われたという。アープスは母国メディアに対し「とても残念だし、とても傷ついたわ」と、胸中を明かした。

 アープスは英女子スーパーリーグのマンチェスター・ユナイテッドに所属し、昨年には最優秀FIFA女子ゴールキーパーに選出。女子サッカー界屈指の守護神ながらも昨夏の欧州選手権でもユニフォームは販売されずW杯までには解決すると言われていたなか今年4月、宣伝用の写真から外されていることから、またも販売されないことを知った。

「自分の家族、友人、愛する人たちが自分のシャツを買えないなんて。チームメイトはみんな、友達や家族のためにたくさんのシャツを注文している」と嘆くアープスは、ユニフォームが販売されないことがこの先、ゴールキーパーを目指す選手たちに有害なメッセージを送っていると考え、こう力説する。

「昨シーズン、マンチェスター・ユナイテッドのウェブサイトに掲載されていた私のシャツは売り切れでした。それは 3番目に売れているシャツだったのに、これが売れていないなんて誰が言えるでしょうか? 私が最も心配しているのは若い子供たちです。彼らはこう言うでしょう。

『お父さん、お母さん、メアリー・アープスのシャツ買っていい?』と。そして彼らはこう言わなければなりません、『あなたにはできないけど、アレッシア・ルッソの23番かレイチェル・デイリーの9番を買ってあげるよ』。つまり、GKは重要ではないが、ストライカーになりたければなれるということだ」

 アープスはさらに「なぜいつも利益優先なのか?」「GKに関しては、すべてが後回しにされている」と訴え、商業的理由からユニフォームを販売しない問題に非難の声を挙げていた。

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