欧州選手権ホスト国のエースに名乗り

　ACミランのFWジェレミー・メネズが、フランス代表に復帰する可能性が浮上した。イタリア地元紙「ガゼッタ・デロ・スポルト」が報じている。
　メネズは2012年欧州選手権ではフランス代表の主軸として活躍していたが、昨季パリ・サンジェルマンで出場機会を失い、代表の舞台からも遠ざかった。準々決勝でドイツに破れて敗退した、ブラジルワールドカップ（W杯）のメンバーからも外れていた。
　だが、今季移籍金ゼロで加入したミランでは、リーグ戦7ゴールを挙げ、得点ランク3位の活躍を見せている。6得点の日本代表FW本田圭佑とともに、フィリッポ・インザーギ監督の攻撃陣を支えている。
　フランス代表のディディエ・デシャン監督は「彼はゴールを決めている。だが、いつもゴールするだけではなく、ゴール機会も演出している」と発言し、11月30日のウディネーゼ戦で2得点を決めたメネズをこう評価した。
「彼はPSG時代にイブラヒモビッチとコンビを組んでいた。彼は1トップのポジションを与えられながらも、典型的なストライカーではない。彼がW杯のメンバーに入れなかった理由は度重なる負傷と、クラブでの出場機会の問題だ」
　メネズは、独特なリズムを持つドリブラーながら、センターフォワードとして得点も挙げる。ミランのアドリアーノ・ガリアーニCEOからは「伝説の偽の9番」と称賛されている。デシャン監督は、こうも語った。
「彼は私がフォローしている代表候補50人に入っている。私は彼を知っている。どんなことをできるかもね。私は彼のような強い個性を愛している。試合に出られなければ、ハッピーではない。それはいいことだ。なぜならベンチで満足するような選手は好きではない。このままミランでいいプレーを続けれくれることが一番大事なことだ」
　現在予選の行われている欧州選手権は、2016年に母国フランスで開催される。インザーギ新監督の下で本田とともに再生したメネズが、ホスト国のエースとなる日がくるかもしれない。
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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文　text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真　photo by Getty Images