エース鈴木優磨が躍動も「タイトルには届かない」 鹿島・岩政監督が追い求める理想の姿

鹿島を率いる岩政大樹【写真:徳原隆元】
鹿島を率いる岩政大樹【写真:徳原隆元】

岩政大樹監督、エースFWへ絶大な信頼もさらなる要求

 チームを勝利に導いたエースには、鹿島アントラーズの岩政大樹監督も絶大な信頼を寄せている。J1リーグ第21節、鹿島はリーグ戦3試合未勝利という状況で迎えたアウェーでのFC東京戦で前半9分に1点をリードされる苦しい立ち上がりとなった。

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 それでも、ここでチームを救ったのがFW鈴木優磨だった。前半23分にコーナーキック(CK)から打点の高いヘディングで同点ゴールを決めると、同45分には左からのクロスを胸でトラップ。DF長友佑都に対応されてシュートは打てなかったが、このプレーがFW垣田裕暉のゴールの呼び水となった。そして後半、MFディエゴ・ピトゥカのミドルシュートが決まった場面では、直前で前線にスルーパスを通していた。

 そんな鈴木について、岩政監督は「見てのとおり、すごい男だと思います」と解説する。「チームが窮地に立った時、先頭に立って結果まで出してくれるんで、僕は非常に助かっています。今日も先制されたなかで、チームとして目指していることを彼がピッチ内で先頭を切って続けようと話しているのが見えました。そのうえでゴールを取って、さらに選手たちの2点目、3点目への気持ちを彼がひっぱってくれた。僕は何もしなくてもいいのは、彼のおかげ」と、その働きぶりを絶賛した。

 ただし、チームの得点が鈴木に偏ることは理想的ではないと考えているようだ。「ほかの選手たちも活躍というか、見てのとおりチームのために献身的に働いてくれています。ただ、得点のところでは優磨に頼っている。ここを分散しないと、タイトルには届かない。選手たちの意識を少しでもゴールに向けてもらうためにも、(試合前に)ミーティングでいろんな選手に話をさせてもらった」と明かしている。

 この試合では鈴木以外の選手から2つのゴールが決まったことについて「良い傾向が見えたので、これを継続したい。若い選手たちを活用して、彼らが点に絡んでくれるのを期待し、今シーズンは発破をかけたいと思います。彼らが一歩一歩、結果を出し始めますと、調子に乗るくらいに勢いに乗る。そうすれば、後半戦の僕らのプラスアルファになると期待しています」と、エースの鈴木に次ぐ、リーグ再開後のゴールに絡めるアタッカーの出現に期待を寄せた。

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