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市船が流経大柏との“頂上決戦”を制し二冠へ前進 選手権出場を呼び込んだ「戦術的判断」とは
中盤に上がった金子が決勝点をアシスト
「ただ『そこは自分たちの強みでもあるんだぞ』と。そして、そのプラスアルファを持って勝負したいと考えていました」
プラスアルファとは何か――。それは杉岡の判断が契機となったシステム変更だ。主将を務める背番号5はこう明かした。
「(序盤は)セカンドボールを拾われて押し込まれる展開でした。後ろに重い状態が続いていたので、セカンドを拾うために(3バックの中央を務める)金子を前に出して『4-3-3気味にやろう』というのはピッチ内で話しました」
3バックから4バックへ。10月にAFC U-19選手権を戦った原が、具体的な意図を話した。「3-4-3で押し込まれる時間が続いた分だけ中盤が下がってしまい、5バックのような形になってしまいました。自分と杉岡で(相手アタッカーと)マッチアップしていく形でした。杉岡が変更を判断したと思うんですが、そこをしっかりと共有できました」と、この日先制点を挙げた原も柔軟性を持って戦えたと感じていたようだ。
そして何より、ポジションを1列上げた金子が決勝点に絡んだのも興味深い。後半3分にMF太田貴也が決めたヘディングシュートをアシストしたのは、CKからのこぼれ球を拾った金子の右サイドからのクロスだった。金子を中盤に上げたからこその、セカンドボール回収だったと言える。