名古屋FWユンカーへのチャレンジはPK? 際どい事象に元Jリーガーも見解「この形で倒れるのは…」
川崎DF車屋と交錯したシーンをピックアップ
スポーツチャンネル「DAZN」の判定検証番組「Jリーグジャッジリプレイ」で、7月1日のJ1リーグ第19節、名古屋グランパスと川崎フロンターレの試合が取り上げられた。ここでは、PKに値するファウルがあったか否かが議論された。
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この場面は前半35分、名古屋が左サイドからラストパスを送ったところにFWキャスパー・ユンカーが飛び込んだが、川崎DF車屋紳太郎と交錯。車屋はユンカーの背後からアプローチする形になっていたため、これがファウルに値するか否かが際どい判定になった。木村博之レフェリーはファウルを採用せず、岡部拓人VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)も介入はしなかった。
現役時代に川崎などでプレーした田中裕介氏は「シュートを打てる体勢で入ってきてミートできていないところを見て、(足が)かかっているのかなと。微妙なんですけど、オンフィールドレビューをした方が良かったのではないか」と話し、ベガルタ仙台などでプレーした鎌田次郎氏は「VARがない時代だったらこのままプレーしていたと思う。車屋選手が本当に足を出し切っておらず、足を引くので印象もあったのかもしれない。伸ばし切っていたら確実に当たっているので、冷静に判断したと思う」と、コメントした。
元国際審判員・プロフェッショナルレフェリーの家本政明氏は開口一番「分かりません」と苦笑。「ボールに行こうとはしていますが、ボールには触れていません。ユンカー選手へのコンタクトがあるようにも見えます。ただ、どのアングルの映像を持って確実に当たったと言えるのか。いくつかのアングルで見せてもらったが、足の払われ方や当たった後の車屋選手の左足の動き方を見ていると、当たったであろう可能性は非常に高いと思うが、パッと見て当たったと言えるかというものが、どのアングルで見ても薄い。はっきりとした明白な間違いと言える映像があるかどうかがポイント。PKとなる可能性が高いと感じながらもVARが主審に伝えなかったのは理解できる」と話した。
田中氏はユンカーの倒れ方について「珍しい。この形で倒れるのは、予期せぬというか。スピードが出ているので、多分ほんのちょっとの接触でバランスは崩れやすい。それがあってこの倒れ方になっているのでは」と話した。
また、中継映像では木村レフェリーのものとみられる「僕の判断はノーファウル。当たっていてもノーファウル。お互いにボールにいっている」という名古屋の選手たちへの説明を音声が拾っていた。家本氏は「言葉尻というか、現場には緊張感や緊迫感がありロジカルに考えづらいもの。そういう表現があると突っ込みたくなるもの。お互いにボールにいったら全部ノーファウルとも取れる。木村さんの中ではある程度しっかりした見解があって、それが上手く言葉として出てこなかったと思う」と考察している。
鎌田氏は「VARが入らなかったのは川崎としたラッキーと思うしかない」とコメントしていた。そして、家本氏は仮にファウルであった場合は決定的な得点機会の阻止(DOGSO)にはあたるものの、ボールにチャレンジしたプレーと認められるために車屋へはイエローカードとなると解説していた。