浦和FW興梠慎三が試合前にしていたある“宣言”「今日俺は…」 5試合ぶりゴールが生まれた訳
浦和は湘南に4-1で勝利
浦和レッズは6月28日に迎えたJ1リーグ第12節延期分の湘南ベルマーレ戦で4-1の勝利を収めた。この一戦を迎えるまで、6月はリーグ戦3戦3分。決してチーム状態がいいわけではなかった。そんななか、試合を前にFW興梠慎三はチームメイトたちにある宣言をしていたという。
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「今日の試合に入る前に、(最近は)いつも自分が(後ろに)降りてきて組み立てる試合が多かったから『今日俺は引かないから。前にいるから』とみんなに言っていた」
第15節の京都サンガF.C.戦(2-0)でゴールを挙げて以降、興梠はリーグ戦4試合に出場したが、ゴールを挙げられていなかった。この期間、チームも4試合で3得点と得点力不足に悩まされていた。
前に張る宣言をした理由について、興梠は「自分自身がゴールに絡めなかったこともあったし、チームがいい時はどうだったかを考えた時、(自分が)前に張っていることで、高い位置でボールをキープしていい攻撃ができることが多かった。そういう意味では張ってみようとした」と明かした。
そんな試みが成功したのが、前半20分の場面だ。この日、初先発したMF大畑歩夢からパスを受けると、興梠は確実に先制ゴールを決めた。興梠は前半39分にも、MF安居海渡からのスルーパスを受けて、相手GKと1対1になるチャンスを迎えたが、相手GKにブロックされた。「ちょっと迷いました。迷ったことがダメな方向に行きました」と、頭をかいたが、高い位置に張った成果はしっかり感じ取れていたようだ。
「(DFの)裏に走るタイミングであったり、動きが多かったりしたので、相手をひっくり返すシーンが多くできたと思う。前にいるだけで、このような大きなチャンスがある。改めて、前に張っておかないとダメかなと思った」
1度は同点に追いつかれたが、4点を挙げて快勝した浦和。興梠は、「コンスタントに、この得点力があればいいが、相手もあまり調子が良くない状況なので。落ち着いてゲームコントロールできていたけれど、同点に追いつかれたことは反省しないといけない。でも、関根が点を取ってくれたし、チーム自体が落ちついて試合を運べた」と、手応えを口にした。
この日の勝利で首位の横浜F・マリノスまで勝ち点差6に詰めた浦和。前節の川崎フロンターレ戦(1-1)でゴールを挙げたMF関根貴大が自身初のリーグ戦での1試合2ゴールを挙げたことにも「やっぱり前目の選手は点を取れば勢いづく。1点を取って、あいつの気持ちもいい方向に行ったと思う」と、後輩の活躍に喜んだが、5試合ぶりのゴールを挙げた興梠にとっても、この試合は転機となる試合になるかもしれない。