浦和の攻撃力不足、なぜ改善せず? 「試合になると…」攻撃専任ポーランド人コーチが見解

ラファル・ジャナスコーチがオンライン会見に出席【画像はスクリーンショットです】
ラファル・ジャナスコーチがオンライン会見に出席【画像はスクリーンショットです】

攻撃を担当するジャナスコーチがオンライン会見、攻撃力不足の現状に言及

 浦和レッズは6月26日に定例のオンライン会見を実施。今回はマチェイ・スコルジャ監督ではなく、コーチングスタッフの中でも攻撃を担当するポーランド人のラファル・ジャナスコーチが出席した。得点力が課題に挙げられるなかで「今、トレーニングしているのはタイミングのところ。パスと動きを合わせる部分」と話している。

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 チーム内では「ラファ」の愛称で呼ばれるジャナスコーチだが、「ポーランドではこのような形で会見に出ることもあったが、日本では初めて」という機会になった。スコルジャ監督は今季の就任にあたって3人のポーランド人コーチとともにチームに加わっているが、なかでも攻撃を担当するのがジャナスコーチ。ほかには守備担当のヴォイテク・マコウスキコーチと、フィジカル担当のヴォイテク・イグナチュクコーチがいる。それぞれ、日本人コーチとコンビを組みながら全体をスコルジャ監督が統括するような体制を取っている。

 現在、浦和はリーグ17試合を終えて21得点とゴール数が不足し、そこが大きな課題になっている。ジャナスコーチは「徐々に良くなってきていると思う。私たちは守備を中心にプレーしてカウンターを狙うのではなく、攻撃的でアグレッシブな、美しいサッカーをしたいと思っている。守ってカウンターというのはモダンサッカーとは言えないし、私たちのやり方ではない。ポジショナルなサッカーは美しく、アートに近いものがある。サッカーでは多くの監督が良いサッカー、美しいサッカーを作りながらチャンスを作ろうとしているが、チャンスを作るというのはサッカーで最も難しいこと」と話す。

 そして「動きのトレーニングをしている。前線で動くことによってほかの選手のスペースを作れる。川崎戦で(髙橋)利樹はいい動きをしていたが、タイミングよく彼にパスを出せなかった。また、ファイナルサードでの1対1のトレーニングもしている。仕掛けて相手に勝つことを目指している。今、トレーニングしているのはタイミングのところ。パスと動きを合わせる。前節(6月24日の川崎フロンターレ戦)もそこは足りなかった。その連係が大事だと思うので、うしろからすべてがつながっていかないといけない」と、現在の課題を話した。

「トレーニングでは進化も見えている」攻撃の進化を強調

 トレーニングの際には「アナライズ(状況を分析しろ)」という声を選手たちに掛けることも多いジャナスコーチだが、スコルジャ監督が川崎戦の試合後会見で選手たちのシュート判断に言及したのと同様に、「ミドルシュートを打つようにも、勇気づけるような言葉をかけている。20メートルくらいのところから良いシュートを持っている選手もいるが、試合になるとそこから打たずにさらにゴールに近づこうとしている」とも話す。その点については、「少しスタイルや習慣を変えるだけでそこは変わると思う。決意やモチベーションの問題ではないが、重要なのはどのプレーを選択するかの判断ではないか」とコメントしていた。

 リーグ最少の13失点という守備陣の奮闘もあり、リーグ戦では上位に踏みとどまっている。それだけに攻撃面での改善が望まれるが、「つなぐこともするが、背後も狙おうとしている。トレーニングでは進化も見えているし、攻撃の選手の個別トレーニングもしている。ただ、理想からはまだ遠い」と、現状を語った。

 攻撃のコーディネーターのような部分に加え、居残りトレーニングでの個別練習にも加わるスコルジャ監督にとって右腕とも言えるコーチの手腕は、浦和の得点力不足の解消に大きな役割を果たすはずだ。

(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)



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