「生活に困ったことは一度もない」 FC東京GKスウォビィクが語った日本愛、母国ポーランドとの違い
【インタビュー】焼肉、寿司、餅好きのスウォビィクは日本に感謝
J1リーグのFC東京に在籍する元ポーランド代表GKヤクブ・スウォビィクは、2019年に来日してから4年の月日が経った。ポーランドから日本へと移り住み、生活も大きく変わったなかで、「心から日本が好きになったし、日本に最大限の愛情と敬意を抱いている」と、スウォビィクの中に芽生えた“日本愛”に迫った。(取材・文=城福達也)
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2019年7月、スウォビィクはポーランド1部シロンスク・ヴロツワフからベガルタ仙台に移籍した。3シーズンにわたって正守護神を務めたのち、2022年シーズンからFC東京へ。生活拠点も東北から首都へと変わった。日本に住み始めて計4年が経過したが、すっかり日本へ特別な愛情を抱いているようだ。
「この国に住み、生活をすることで、心から日本が好きになったし、日本に最大限の愛情と敬意を抱いています。日本食で言えば、焼肉や寿司はもちろん、個人的には餅も好き。ここにいるすべての人が温かく迎え入れてくれて、自分だけでなく家族にとっても、日本にいられて幸せを実感できています」
東欧のポーランドと極東の日本では、文化も環境も大きく異なってくるだろう。スウォビィクは「細かい点を言えば、生まれ育ったポーランドと日本にはもちろん違いはあります。でも、日本での生活に困ったことは一度もありません」と前置きしつつ、両国の間で実感する違いについて答えた。
「強いて挙げるとするなら、ポーランドのような欧州と比べ、日本は宗教的な信仰の差はあると感じている。故郷のポーランドは特にキリスト教がメインになってきます。キリスト教のイベントで言えば、例えばクリスマスの文化が異なるように見えます。家族と過ごし、家族との絆を確認する行事としている点に関しては、もしかしたら日本よりも少し結び付きが強いかもしれません」
今後観光してみたい場所は広島と石垣島
クリスマスと言えば、日本では恋人や友人と過ごす特別な日として認知されている印象がある一方、ポーランドを含めた欧州では、主に家族と時間をともにする“最も日常的な日”として過ごすことが多いと見解を述べていた。
インタビューを通して、日本愛を余すことなく語ったスウォビィクだが、今後日本国内で足を運びたい場所について「広島で試合をしたことはあっても、観光をしたことがないので、広島で旅をしてみたい。あとは、なかなか行く機会がなかった石垣島にも行けたらなと思っている」と、広島県と沖縄県の石垣島を挙げた。
FC東京のゴールマウスを守る守護神は、まだまだ日本のサッカーと文化を堪能するつもりだ。
[プロフィール]
ヤクブ・スウォビィク/1991年8月31日生まれ、ポーランド出身。スパルタ・ザモツリー―スパルタ・オボルニキ―ヤギエロニア・ビャウィストク―ヴァルタ・ポズナン―ヤギエロニア・ビャウィストク―ポゴン・シュチェチン―シロンスク・ヴロツワフ(いずれもポーランド)―仙台-FC東京。J1通算129試合0得点、ポーランド代表1試合0得点。抜群の反射神経で好セーブを連発する頼れる守護神。キックオフ前には、「今日もよろしく。一緒にゴールを守ろう」と思いを込め、ゴールポストやバーを触るルーティンがある。
(城福達也 / Tatsuya Jofuku)