森保J、6月シリーズで「株を上げた選手」3人 日本代表OBが「ファイター気質」と評価したのは?
【専門家の目|栗原勇蔵】両SBの菅原由勢と伊藤洋輝、三笘薫に注目
森保一監督率いる日本代表は、6月20日に行われたキリンチャレンジカップのペルー代表戦で4-1と快勝した。6月15日の同エルサルバドル戦(6-0)を含め、6月シリーズを2連勝で終えたなか、今回の2試合で“株を上げた選手3人”を元日本代表DF栗原勇蔵氏に挙げてもらった。(取材・構成=FOOTBALL ZONE編集部)
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■菅原由勢(DF/AZアルクマール)
・エルサルバドル戦/スタメン出場・前半45分プレー
・ペルー戦/スタメン出場・後半18分までプレー
「菅原は特にペルー戦で良かったです。守備の気迫が凄くて、オランダでの充実感というか、こんなに戦えるだと。ファイター気質なので、プラスアルファで、チームの士気が上がるような雰囲気を感じました。長年右サイドバックのレギュラーを務めてきた酒井宏樹(浦和レッズ)に比べれば改善点もありますが、まだ22歳なのでこれからも成長を続けてくれるでしょう」
■伊藤洋輝(DF/シュツットガルト)
・エルサルバドル戦/出番なし
・ペルー戦/スタメンフル出場・1得点
「伊藤に関しては、(左サイドの)前でプレーする三笘がどれだけのパフォーマンスを見せられるかで、評価が変わってきてしまうのが正直なところです。ビルドアップでの貢献という意味では微妙かもしれませんが、ペルー戦ではゴールを決め、三笘がガンガン行く分、うしろでどしっと構えて守備を安定させていたと思います。三笘が常に2人、3人のマークに遭った時に、伊藤が連係プレーを見せられるのか。そこでまた真価が問われると思います」
■三笘薫(MF/ブライトン)
・エルサルバドル戦/スタメン出場・前半45分プレー・1アシスト
・ペルー戦/スタメンフル出場・1得点1アシスト
「三笘は、伊東純也とともに“日本の生命線”だと改めて思いました。三笘がどれだけ相手を制することができるかで、、代表チームの結果も変わってくる。2試合で計1得点2アシストという数字以上に、プレーの内容がさすがだなと感じました。逆に、三笘と比較される選手が可哀想になるくらいです(笑)」
栗原勇蔵
くりはら・ゆうぞう/1983年生まれ、神奈川県出身。横浜F・マリノスの下部組織で育ち、2002年にトップ昇格。元日本代表DF松田直樹、同DF中澤佑二の下でセンターバックとしての能力を磨くと、プロ5年目の06年から出場機会を増やし最終ラインに欠かせない選手へと成長した。日本代表としても活躍し、20試合3得点を記録。横浜FM一筋で18シーズンを過ごし、19年限りで現役を引退した。現在は横浜FMの「クラブシップ・キャプテン」として活動している。