森保ジャパン、ペルー戦出場全17選手「パフォーマンス査定」 満点評価は2人…スタメン組唯一の低評価は?

ペルー代表戦の出場メンバー17選手を5段階査定【写真:高橋 学】
ペルー代表戦の出場メンバー17選手を5段階査定【写真:高橋 学】

ペルー代表戦の出場メンバー17選手を5段階査定

 森保一監督率いる日本代表(FIFAランキング20位)は、6月20日にキリンチャレンジカップ2023でペルー代表(同21位)と対戦し、4-1で快勝した。

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 日本は4-1-4-1の布陣で試合をスタート。左ウイングの主力に定着しつつあるMF三笘薫(ブライトン)が2試合連続の先発を飾り、MF伊東純也(スタッド・ランス)、FW古橋亨梧(セルティック)とともに前線を形成した。センターバック(CB)コンビは安定感のあるDF谷口彰悟(アル・ラーヤン)とDF板倉滉(ボルシアMG)が続けて務め、主将のMF遠藤航(シュツットガルト)が中盤の底アンカーの位置に入った。

 前半22分にDF伊藤洋輝(シュツットガルト)のゴールで先制し、同37分に三笘が追加点を挙げた。後半18分には三笘からのパスを受けた伊東が決めて、同30分には途中出場のFW前田大然(セルティック)がダメを押した。同38分に失点を許したものの、6月シリーズは2試合で計10得点。2連勝で幕を閉じた。

 ここでは各選手たちのパフォーマンスを振り返るべく、出場17選手を5段階評価(最高が5つ星★★★★★)で査定する。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部・小杉舞)

   ◇   ◇   ◇

<GK>
■中村航輔(ポルティモネンセ)=★★★☆☆
 後半27分には相手のシュートをはじいてセーブ。同34分にもペナルティーエリア外からのミドルシュートをキャッチした。同38分に失点したものの、GKにとってはノーチャンスで仕方なし。バックパスも焦らず処理した。

<DF>
■谷口彰悟(アル・ラーヤン)=★★★☆☆
 板倉とのCBコンビで安定した守備を見せていたが、失点シーンではセカンドボールをクリアし切れず。それでも、ビルドアップ含め2試合通して相手の攻撃陣を前に立ちはだかった。

■板倉 滉(ボルシアMG)=★★★★☆
 焦らず常に冷静だった。1対1、カウンターの対応でも、集中力を切らさず個人の守備で質の高さを見せつけた。終盤には目の覚めるような縦パスで攻撃にも参加。攻守において欠かせない存在になっている。

■伊藤洋輝(シュツットガルト)=★★★★☆
 左サイドバック(SB)で先発し、先制のA代表初ゴールを決めた。何度か決定機がありながら仕留め切れなかった流れを得意の左足で放ったミドルシュートで変えた。三笘との連係も向上しつつあり、無理にオーバーラップせずスペースを与えることでカバーしていた。

■菅原由勢(AZアルクマール)=★★★★☆(→後半16分OUT)
 序盤から果敢に前線へも顔を出し、高精度なクロスでチャンスを演出。自身もシュートを放つなどゴールへの意識も見られた。攻守の切り替えの速さも光り、前半11分には相手シュートをブロック。同17分にはクロスをカットするなど粘り強い守備で運動量の多さを見せた。

■相馬勇紀(カーザ・ピア)=★★★☆☆(←後半16分IN)
 右SBで途中出場の起用。菅原が太もも裏に違和感があったため、2試合連続で右SBの出場となったが、本職でなくても積極的に駆け上がり、アピールに挑戦した。決定機があっただけに決めたかった。

違いを出し続けた先発の両ウイングは満点評価

<MF/FW>
■遠藤 航(シュツットガルト)=★★★★☆(→後半36分OUT)
 中盤の底、アンカーで守備範囲も広く、主将として最終ラインをカバーしていた。後半20分には相手のクロスをクリア、セカンドボールを拾われてミドルシュートを放たれるも自らブロックしてピンチを脱した。ビルドアップでも顔を出し、気の利いたプレーを連発していた。

■瀬古歩夢(グラスホッパー)=※短時間のため採点なし(←後半36分IN)
 本職はCBも慣れないアンカー起用だった。途中出場で投入直後に失点を許した。失点シーンはボールウォッチャーになってしまい、悔いが残る。

■伊東純也(スタッド・ランス)=★★★★★(→後半26分OUT)
 右ウイングで先発出場し、圧倒。持ち味のスピードを遺憾なく発揮して相手のSBにとって脅威になった。ドリブルだけでなく、何度も“合わせるだけ”のクロスで決定機を作り出した。終盤になっても落ちない体力、ゴールシーンも落ち着いて決めた。

■堂安 律(フライブルク)=★★★☆☆(←後半26分IN)
 後半37分にミドルシュートを放つなど、追加点を意識。パナスタへの凱旋試合で出場時間は短かったが主将マークを巻いた。前田のダメ押し弾では起点に。新10番として今後も期待していきたい。

■古橋亨梧(セルティック)=★★☆☆☆(→後半16分OUT)
 昨年9月以来、ようやく掴んだ先発出場で結果を残したかった。右ウイングの伊東と動き出しでの連係はできており、あとは決めるだけだった。タイミングは合っていただけに本人にとっても悔しい出来となってしまった。

■前田大然(セルティック)=★★★★☆(←後半16分IN)
 ゴールへの飢え、執念が感じられ、迫力ある攻撃を仕掛けた。2試合通して攻撃陣が続々と得点するなかで、途中出場でも意地を見せた。終盤には持ち味でもある前線からのプレスで相手のミスを誘発するなど、手を抜かないプレーだった。

■三笘薫(ブライトン)=★★★★★
 1ゴール1アシストで文句なし。ボールを持った時のわくわく感、ドリブルだけではなくクロスを使い分け、終盤でも落ちないスピードで組む相手が変わっても周囲も生かしていた。序盤、相手に対応された際も自身で突破口を見つけ出した。細かいトラップでもミスが少なく、MVPの活躍だった。

インサイドハーフで先発した鎌田は引き出しの多さでチャンスメイク

<MF/FW>

■旗手怜央(セルティック)=★★★☆☆(→ハーフタイムOUT)
 インサイドハーフで先発出場。攻撃だけではなく、前半33分には相手のミドルシュートをブロック。目立たないところでの守備や、今回へのテーマでもある「縦」への意識を怠らなかった。

■守田英正(スポルティング)=★★★☆☆(←ハーフタイムIN)
 ダブルボランチ、インサイドハーフと柔軟に対応して、中盤での攻防で主導権を握った。2試合通してその存在の大きさ、成長を感じさせた。遠藤とのダブルボランチでも息が合ったプレーを見せていた。

■鎌田大地(フランクフルト)=★★★★☆(→後半26分OUT)
 先発出場し、序盤はインサイドハーフで視野の広さ、アイデアの豊富さで攻撃を彩った。スピードあるパス、浮き球パスと空間を使い分けて幅の広さを見せたが、本人は「ミスが多かった」と反省。個で突破できるウイングを生かしていた。

■久保建英(レアル・ソシエダ)=★★★☆☆(←後半26分IN)
 途中出場でトップ下に入った。終了間際にドリブル突破からシュートを放ったが惜しくも決められず。それでも、ボールを持つだけでスタンドを沸かせ周囲の期待感を感じる存在になった。ピッチ上でも常に余裕が感じられる表情で、主力としてのオーラが漂っていた。

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