強行出場で男を上げたメネズ 2得点の大活躍にミランCEOが「彼は伝説の偽9番」

本田を抜いてチーム得点王に

 ACミランのアドリアーノ・ガリアーニCEOは、11月30日のウディネーゼ戦で2得点を決めた元フランス代表FWジェレミー・メネズを「伝説の偽9番」と絶賛している。
「彼は素晴らしい試合を見せた。多くのチャンスをつくったし、伝説の偽9番と呼ぶにふさわしいだろう。メネズ“さん”は背番号9と呼べる個性も持っている」
 この日のメネズは中央で強い輝きを放った。単騎突破が目立つ技巧派アタッカーだが、右ウイングで2試合ぶりに先発した日本代表FW本田圭佑と巧みに連動し、決定機に何度も絡んだ。
 後半17分に本田が獲得したPKを決めると、30分にはドリブル突破から強烈な追加点を挙げた。PKでのゴールが多いものの、これで今季通算7得点。6ゴールの本田を抜き、チーム得点王となった。セリエA得点ランクでも現在3位だ。
 ガリアーニ氏は「今やメネズ、パッツィーニ、トーレスが背番号9だ。スペイン代表はセスク・ファブレガスの1トップで欧州選手権を優勝している。(システムは)戦術の解釈の問題にすぎない」と続ける。さらに、かつてミランの黄金時代に指揮官を務めた名将アリゴ・サッキ元監督も「メネズは背番号9だ」とストライカーとして高く評価しているという。
 しかし、この強化責任者が「レジェント」と絶賛するメネズは強行出場だったという。ガリアーニ氏は試合直前の事実をこう明かした。
「彼はプレーすべきではないと思った。午前10時半の時点で彼は体調不良だった。発熱があった。監督が私にその事実を告げた時には絶望したよ。パッツィーニが先発する予定だったんだ」
 メネズ自身も「起きた時は気持ち悪かった。でも、重要な試合だから、絶対に出たかった」と執念でピッチに立ったことを明かしている。
 クラブ首脳が高く評価するメネズは、この活躍で男を上げた。6試合ぶりの勝利に貢献し、中央に固定される可能性が高まった。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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