激化する日本代表1トップ争い カタールW杯主力の前田が募らせる危機感「違いを見せないと…」
ペルー戦で1トップは古橋が務めると見られる
森保一監督率いる日本代表は6月20日にキリンチャレンジカップでペルー代表と対戦する。19日に試合会場のパナソニックスタジアム吹田で行われた公式練習に臨んだFW前田大然は(セルティック)は、ペルー戦でベンチスタートと見られる。1トップは同じスコットランド1部セルティックのFW古橋亨梧が務める見込みで、前線争いは激化。今回のシリーズでは負傷で離脱したFW上田綺世(セルクル・ブルージュ)、FW浅野拓磨(ボーフム)らとともに1トップ候補として招集されたなか、カタール・ワールドカップ(W杯)で活躍した前田は練習で左ウイングを務めた。1トップの激しい競争に危機感を募らせている。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部・小杉舞)
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ペルー戦に向けて、18日に行われた紅白戦では主力組に古橋が1トップに入った。浅野と前田は控え組。15日のエルサルバドル代表戦(6-0)でスタメン出場を果たし、1ゴールをマークした上田と1トップ争いが繰り広げられるなか、前田は今回のシリーズでは厳しい立場となった。控え組の左ウイングで、自身も「代表の立場では今回は左で考えられていると思うので、(三笘)薫もいるし、まだまだというのがある。出た時に違いを見せないと生き残っていけないのかなと思う」と、危機感を募らせた。
日本代表の1トップは長年課題と言われてきた。そのなかで、前田はカタールW杯で3試合の先発出場を果たし、前線からのプレスで勝利に大きく貢献した。だが、3月の日本代表戦では負傷の影響もあり、1試合も出場しないまま途中離脱。カタールW杯後はここまで出場機会に恵まれていない。
ペルー戦も出番があれば途中出場と見られるが、「ほかの選手と同じようなことをしろと言われてもできないので、スピードで相手を抜くようなことは逆に僕にしかできない。足もとでもらうよりスピードで仕掛けるのが持ち味。そういうコミュニケーションを取っている」と、特長を存分に発揮する覚悟だ。
今シリーズでは初戦で先発した上田、ペルー戦でスタメンと見られる古橋がそれぞれゴール。出番が与えられ、結果を出した選手の序列は上がっている印象もある。強豪相手だと特に前田の持ち味が必要となる場面もあるが、絶対的な存在へと成長できるよう、まずは目の前の試合での得点が求められそうだ。
(FOOTBALL ZONE編集部・小杉 舞 / Mai Kosugi)