浦和レッズは「楽観的になれない」 直近7戦無敗も…監督が“危機感”募らせる数字上の問題
スコルジャ監督が会見、リーグ16戦20ゴールの得点力不足改善に意欲
浦和レッズのマチェイ・スコルジャ監督は6月16日のトレーニング後に定例のオンライン会見を行い、インターナショナル・マッチデーの挟まるこの期間について「この2週間でメインのトピックはファイナルサードのプレー」と、攻撃の改善に意欲を示している。
【注目】白熱するJリーグ、一部の試合を無料ライブ配信! 簡単登録ですぐ視聴できる「DAZN Freemium」はここから
浦和は今季からスコルジャ監督が就任し、昨季まで大槻毅監督、リカルド・ロドリゲス監督と整理しつつ積み上げてきたものをブラッシュアップしながら、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)決勝でアル・ヒラル(サウジアラビア)を下して優勝を果たす成果を上げた。11日の横浜FC戦までの公式戦7連戦も4勝3分で乗り切ったが、「ここ数か月、ネガティブなものよりポジティブなものが多かったと思う」としつつも、「全体的に選手たちは良い仕事をしてくれたと思うが、ここ3試合を見るとそこまで楽観的にはなれない」と危機感を口にした。
その大きな理由が得点力不足だろう。リーグ戦では16試合を消化して勝ち点29の4位と、周囲より1試合少ないなかで勝ち点を稼いでいる。その原動力はリーグ最高成績となる12失点の守備だが、20得点は8位までのチームで最少。8位の北海道コンサドーレ札幌の38得点や首位の横浜F・マリノスの37得点とは2倍近く差がある。
スコルジャ監督は、18日にルヴァン杯の清水エスパルス戦が入るもののトレーニングの回数が確保できるこの期間について「フィジカル面、戦術面がこの2週間の主なターゲットになる。今週は有酸素系や持久力のトレーニングをしている。来週はフィジカル面だとダイナミックパワーの要素が主眼になる。戦術面だとこの2週間はファイナルサードの部分に集中したい。そこがメインになるがそれだけではない。今日はセットプレーやビルドアップのパターンも練習した。この2週間でメインのトピックはファイナルサードのプレーになる」と話した。
最下位の横浜FCを相手に0-0に終わった直近のリーグ戦について「センターバックがボールを持ち出してもう少し運べる場面があったと思う。そこは判断の問題だ。毎回、スペースがあればまず運ぶということでなくてもいい。早めに相手の背後に出すなら、その前に運ぶ必要性はない。横浜FC戦での問題はそこだけなく、前線の選手が背後に抜ける準備をしていなかった」と話す。そのため、清水戦について「まず、どういうタイミングでプレーをスピードアップしなければいけないのか意識してもらいたい。ファイナルサードに入るタイミングも大事だと思う。それは我々の改善点でもある。しっかりハードワークして、点を取るのに十分な数の決定機を作らないといけない」と話した。
ルヴァン杯・清水戦で勝てば8強進出も、引き分け以下なら敗退の可能性
ルヴァン杯はJ1の18クラブに昨季J2降格の清水とジュビロ磐田を加えた20チームを4チームずつ5組に分け、各組の首位と2位のうち上位3チームが8強に進出する。浦和は清水戦に勝利すればグループ首位が確定するが、引き分けると2位になる可能性がある。その場合は敗退の可能性が高いため、勝利が必要なゲームだと言える。また、敗れれば敗退が決まる。
週末に行われるゲームだけに、リーグ戦で多く出場するメンバーを起用するのか、水曜日のルヴァン杯で試合に出てきたメンバーに託すのか。指揮官は「メンバーはミックスであると言える。メディカルの問題を抱えている選手もいるし、代表に行っている選手もいる。あまり細かくは言えないが。もちろん一番考えているのは勝利して次に進むことだが、新しいことにもチャレンジしたい」と、勝利だけでなく今後を見据えた収穫を得ることもゲームの目的に挙げていた。
(FOOTBALL ZONE編集部)