相手3人の包囲網を突破する瞬間が話題に

　アルゼンチン代表は6月15日、オーストラリア代表との国際親善試合で2-0と勝利した。中国で行われたこの一戦で、エースFWリオネル・メッシが躍動。キャリアで最速の先制ゴールを決め、相手3人の包囲網を突破するなど、未だ違いを見せるプレーにファンも驚きを隠せないでいるようだ。

　昨年のカタール・ワールドカップ（W杯）覇者アルゼンチンは、同大会後初となる海外での国際試合を中国の北京工人体育場で実施。試合は前半2分、ゴール正面でパスを受けたメッシがペナルティアーク付近から左足を振り抜き先制する。メッシにとって代表で7試合連続のゴールとなり、キャリア最速のゴール（データ分析会社「オプタ」参照）となった。

　アルゼンチンは後半にDFヘルマン・ペッセッラのゴールで追加点を挙げ2-0で勝利。そんななか、メッシはゴール以外でも現地の観客を沸かせる。後半33分のワンシーンは圧巻で、ハーフウェーライン手前で味方からパスを受けたメッシがドリブルを開始。対峙した相手から強引なタックルに遭いながらも突破すると、加勢したもう1人を華麗な足技でかわし、細やかなボールタッチを繰り出しながら3人目も抜いた。

　わずか数秒のプレーで天才的なテクニックを見せたメッシをみたファンはSNS上で「35歳が3人のオーストラリア人をリタイアさせた」「彼は人間ではない」「まるでレッスンをする先生」「接着剤がついているかのよう」「あと2週間で36歳になるんだぞ」と驚きの声をあげている。

　英公共放送「BBC」でもこのゲームを取り上げ「中国でメッシが観客を魅了」と紹介。「何万人もの中国のファンを歓喜の渦に巻き込んだ」とゴールを決め、才能を見せつけたメッシに酔いしれる現地ファンの様子を伝えていた。