横浜FMは「バラバラ感ある」 水沼宏太が叱責、なぜ歓喜のチームに苦言?「あんなやられ方…」

柏戦に出場した水沼宏太【写真:徳原隆元】
柏戦に出場した水沼宏太【写真:徳原隆元】

柏戦の終盤2ゴールで劇的逆転、歓喜の勝利後に投げかけた厳しい言葉

 後半アディショナルタイムに同点ゴールだけではなく、逆転ゴールも奪い切った。横浜F・マリノスがホームに柏レイソルを迎えた6月10日のJ1第17節の試合は、アディショナルタイムのドラマに、日産スタジアムが歓喜に揺れた。

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 決勝ゴールを挙げたMF宮市亮とともに、後半34分からピッチに立ったMF水沼宏太は、FWアンデルソン・ロペスのゴールをアシストした。「あそこは、ナベ(渡辺皓太)が戻してくれると思っていたし、あそこに人数をかければ中がフリーになるのは分かっていた。1人退場しても、片方に寄って行く傾向が相手にあったので、こっちに寄せてもらって右の距離感を良くしていけば、こっちで崩して左で行ける感覚は入ってからすぐ持っていた」と、冷静に相手を分析しながら戦っていたことが、同点ゴールのクロスにつながったと明かした。

 横浜FMは、この同点ゴールに満足せずに逆転ゴールを狙いにいった。「あれであの時間に同点になったら、ホームだし、雰囲気がああさせたんじゃないかな。日産スタジアムがあれだけ地鳴りみたいになるのは初めて経験したんで。ああいう勝利はこれからにつながるなと思います。勝って良かったです」と、振り返った。

 負傷から復帰した宮市の決勝ゴールについては、水沼は「亮が出ている試合は、全部チャンスが来ていたので『やっと入ったな』という感じでした」と冗談っぽく笑い、「でも、大事な場面で決めてくれたのは、すごくよかった。相手に当たって時が止まる感じでコロコロ入っていきましたが、みんなの思いがそうさせたんじゃないかなと思います。亮だけじゃなくて、やっぱりチームメイト、今日ベンチに入っていなかった選手だったり、スタッフだったり、今日来てくれた会場の人たちもそう。みんなの思いがコロコロと転がって入ってくれたんじゃないかなと思います」と、決勝ゴールを取りきれた要因を分析した。

 とはいえ、この話が出たのは水沼の囲み取材の終盤だった。最初に水沼が口にしたのは、劇的な勝利の後もチームを冷静に見た厳しい言葉だった。

「うちは今、失点が少し多いので。そこは直していかないといけない。勝って良かったけど……っていう感じです。喜びはしますけど、あんなやられ方をしていたら駄目。後半の入り方だったりとか、今のチーム状況を物語っている。バラバラ感があるのも否めない。3失点したら普通は負け試合。最後、運良く点が入りましたが、そこは問題あるかなと思います」

 劇的な勝利に酔いながらも、冷静に改善すべきところからは目を逸らさない。昨シーズン王者にとって前半戦の最後の試合は、大きな意味のある一戦となりそうだ。

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