もう一度、世界最高峰の舞台へ… “絶頂期”のマンUからG大阪の遠藤が得たもの
「衝撃はそれほど感じなかったけど…」
セットプレーから前半28分にDFネマニャ・ヴィディッチ、同アディショナルタイムにはロナウドに決められ、0-2でハーフタイムに突入。G大阪は後半29分にFW山崎雅人(現金沢)が1点を返したが、これがユナイテッドのプライドに火をつけて、その後の5分間で3失点を喫した。
同40分には遠藤のPK、アディショナルタイムにはMF橋本英郎(現長野)が決めて2点差まで迫ったが、「4点差になってから、点を取ったというだけで……」と遠藤も語ったように、3-5というスコア以上に力の差を見せつけられた。
「やっぱり差を感じさせられたという印象ですね。僕は日本代表でもいろいろな選手と試合をしているので、衝撃という意味ではそんなになかったですね。でも当時のマンチェスター・ユナイテッドには、各国代表の主力クラスがいた。日本代表は日本のトップが集まるけど、クラブはそうじゃない。代表でも難しさはあるけど、クラブチームの方が個人個人の差は出やすかったのかな。経験値も違いますしね」
ボールポゼッションでは51%、シュート数も23対18とG大阪が上回ったことで善戦と讃えられたが、ゴール前での質や、攻撃のスイッチを入れた際の破壊力は遠く及ばず。敵将ファーガソン監督も、巧みにユナイテッド守備陣の隙をついた遠藤のプレーを高く評価していたが、チーム力の差は歴然だった。
そんな試合で、遠藤が最も印象に残っている選手が、当時スコットランド代表のMFダレン・フレッチャーだという。