今野泰幸は「一発レッドで仕方ない」関口訓充は「イエローかな」 松木玖生の退場、キーは“映像のアングル”
松木は横浜FM戦で右腕が相手の顔に当たったとして一発退場となった
スポーツチャンネル「DAZN」の判定検証番組「Jリーグジャッジリプレイ」で、6月3日のJ1リーグ第16節FC東京と横浜F・マリノスの試合が取り上げられた。ここでは、FC東京のMF松木玖生に提示されたレッドカードについて議論された。
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この場面は後半22分、松木が相手MFマルコス・ジュニオールとの競り合いで体を入れた際に、右腕のヒジ付近が相手の顔面にヒットした。その時点では特にファウル判定はなかったが、ボールがラインを越えた時点で清水勇人レフェリーに対して岡部拓人VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)から、レッドカードに該当する可能性があるプレーとしてオンフィールドレビューが進言され、清水レフェリーが映像を確認。その結果、松木にはレッドカードが提示された。
ゲスト出演した元日本代表MF今野泰幸は「何回も見ましたけど、僕はレッドカードかなと思います」と判定を支持。そのうえで松木のアクションを「左手で相手の位置を確認している。触れている。どこまでどう来ているかが分かる。目で見ていなくても、腕を振り上げる必要がない。振り上げないで、押してくればファウルをもらえる。ちょっと強さを見せてやろうと、ぶつかろうと振っている。それがモロに顔面に当たっている。要らなかった。しかもクリーンヒットしている。VARがあるなら一発レッドカードで仕方ない」と話した。
同じくゲスト出演した元日本代表MF関口訓充は、自分が松木の立場だったらという視点で「後ろからがつがつ来ているので背中や腕でぶつかって勢いを止めたいと思う。マルコスは自陣でボールを取られて、そのままの勢いで来ている。その勢いを止めるために体をグッと入れたところに顔があったので、イエローかなと。レッドは厳しいと思う」と話した。
元国際審判員・プロフェッショナルレフェリーの家本政明氏は「映像のアングルによって受ける印象が違うというのが正直なところ」としたうえで、「レフェリーの見えているアングルからは見えていると思うけど、経験した感じで言うとあまり分からない。副審は体がかぶっているので右腕が見えない。現場でこれを懲戒罰と認識するのは難易度が高い」とコメント。
そのうえで反則の程度について、メイン方向からのカメラでは「相手を押さえているように、レッドカードに値するように感じない」とコメント。一方でVARから提供された映像については「強く振っている。振り幅、移動の距離が見えてくるのと、ちょうどヒジの硬いところが顔にぶつかっているのが見えてくるので、過剰な力が使われたと感じやすい。100%レッドカードというシーンではないけれども、このアングルでは80%ぐらいレッドカードというボーダーのところには十分に感じる」と話した。
また、清水レフェリーによる映像確認からの意思決定がスピーディーだったことについて、家本氏は「VARが送った映像を見ると、より過剰な力を使ったと感じやすいのでレッドカードという判断になるだろうなと」と、話していた。