「（岩尾）憲を真ん中に入れて中央のバランスを少し変えた」と交代の意図を明かす

　浦和レッズのマチェイ・スコルジャ監督は、6月4日のJ1リーグ第16節、鹿島アントラーズとのホームゲームを0-0で引き分けると「攻撃に関してはまだまだトレーニングしなければならない」と課題を口にした。

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　スコルジャ監督はこの試合でMF安居海渡をボランチに起用し、FWブライアン・リンセンをスタメンに送り込む布陣でスタート。当初は左サイドにいたリンセンは早い段階でFW興梠慎三との2トップに近い位置になったが、プレッシングが機能不全に陥って鹿島に押し込まれる前半になった。何とか守り切ったものの上手くいっている感じのない前半を終え、リンセンを下げてMF岩尾憲を投入した。

　指揮官は「（岩尾）憲を真ん中に入れて中央のバランスを少し変えた。それによって安定性を高めた。ハーフタイムで少し形を変えて後半に臨んだがゲームをコントロールすることができた」と話し、普段のバランスに近い形に修正することで戦況を立て直した。後半は鹿島に攻撃を許す場面は少なく、かなりゲームを支配した。

　しかし、スコルジャ監督が「なかなかゴールには迫れなかった。最大のチャンスはアディショナルタイムのホセ・カンテによるものだった」と話したように、浦和は決定機と言えるような場面は作り出せなかった。MFダヴィド・モーベルグからカンテへのクロスは可能性を感じさせたが、その回数も十分ではなかった。

　スコアレスドローで試合を終えて「もちろん今日のゲームを勝つためにプレーした。しかし非常にまとまっていてタフな相手との戦いだった」と、鹿島の堅守も称えた指揮官だが、「攻撃に関してはまだまだトレーニングしなければならない」と、現状の課題をはっきりと口にした。組織的な守備、最後のところでの個人能力による守りはリーグトップレベルなだけに、攻撃面の改善に取り組んでいくことになりそうだ。