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J3カターレ富山社長、秋春制の移行案へ公式見解 「賛否を表明することはまだ早い」
富山の左伴繁雄社長、Jリーグ秋春シーズン制への移行案に言及
Jリーグが検討しているシーズン制移行を巡り、J3カターレ富山の左伴繁雄社長が公式見解を発表した。豪雪地域クラブが不利を被る懸念などから賛否の意見が上がるなか、「現検討段階で賛否を表明することはまだ早いと思料しています」としたうえで「議論を尽くすことは日本サッカー界として賢明な選択」と表明している。
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現行のJリーグは2月開幕、12月閉幕の「春秋制」を採っているが、欧州主要リーグに合わせた「秋春制」移行に関する議論が度々浮上。豪雪地域クラブが不利を被る懸念などから決定は見送られてきたが、AFCアジアチャンピオンズリーグ(ACL)が「秋春制」に移行したこともあり、再度検討に踏み切ることをリーグ側が明言した。
Jリーグ側からはシーズン移行案として、7月下旬から8月上旬の開幕や5月下旬から6月上旬の閉幕、12月下旬から2月上旬にウインターブレイクを設けて、気候条件を緩和する試みなどが公にされているものの、降雪地域のサポーターなどからは秋春制移行への反対意見が上がっている。
そんななか、降雪地域の1クラブである富山の左伴社長が「秋春シーズン制への移行について思うこと」と題した文章をメディアプラットフォーム「note」に掲載。「本稿では本件に関する検討の経緯や現状についてお伝えし、移行の可否是非判断に対する私なりの考えを記すつもりです」と綴り、同社長の見解が伝えられた。
文章ではまず、シーズン制移行の賛否について「個人的な思いは別にして、現検討段階で賛否を表明することはまだ早いと思料しています」と明言。Jリーグ側から「移行ありき」で検討を議論するよう迫られている状況ではないことを記しつつ「キチンと議論検討をした上でスッキリさせたい」と心境を綴った。
「なぜ提案が今なされたのか」については、ACLの秋春制移行が決定した点が再提案につながったと言及。また、降雪地帯に所在するクラブが、シーズン移行に伴うインフラ整備をするのは極めて困難だという点に関しても、2017年にJリーグによって否決されたシーズン移行案とは異なり、「降雪地帯に配慮し、冬場の試合数を減らす日程が示されたということも再検討の秤に乗せる根拠となりました」としている。
左伴社長は「過去来何度か議論されてきた本件を、リーグや全クラブが真摯誠実些細にわたり議論を尽くすことは日本サッカー界として賢明な選択と思料しています」と改めて明言。天候面やチーム運営面の観点から示された秋春制のメリットを踏まえ「日本サッカー界全体としての競技力は向上すると言えるかもしれません」と綴った。