インザーギ監督の戦略家としての自信 「システムにはこだわっていない」
ペップを例に挙げて説明
ACミランのフィリッポ・インザーギ監督は、バイエルン・ミュンヘンの名将ペップ・グアルディオラ監督を例に挙げ、自身の定番システムの4-3-3への強いこだわりを否定した。
29日に公式記者会見に臨んだ指揮官は、メディアから「4-3-3へのこだわりは?」と質問を受けた。
すると、バルセロナ、バイエルンと欧州屈指の強豪で数々のタイトルを手中に収めたスペイン人指揮官を例に準え、特定のシステムに固執しないことを主張した。
「グアルディオラは1試合で戦術を10回変える。選手のプレースタイルをベースとしながら、さまざまなオプションが存在する。選手11人を僕が選んだ後、その選手の良さが最大限に生かせるような戦いをしたい。システムにこだわってはいない。4-3-3と4-4-2で良い試合をした。ゲームの中で戦術を変えられことは、とてもチームにとって有利なことだ」
今季開幕前の就任会見では、4-3-3を定番にすると明言し、開幕直後はこのシステムで鋭いカウンターサッカーでゴールを量産した。だが、最近は、フェルナンド・トーレスの加入や、故障者などの問題などで、システムを変更することも多々ある。また、トップ下をこよなく愛するシルビオ・ベルルスコーニ会長が4-2-3-1を“ゴリ押し”していると地元メディアも報じていた。
「4-3-3で良い試合ができたし、4-2-3-1でも良かった。今はどちらのシステムでも同じくらい良い試合ができている。今季12試合のうち、11試合は4-3-3で洗練されてきている」
インザーギ監督は、選手時代から戦術至上主義と言われるイタリアで過ごしてきた。トップチームでは監督1年目だが、今季すでに3つのシステムを併用している。それだけに、戦略家としての自信もすでに備わっているようだ。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images