人種差別被害のヴィニシウス、レアルでキャリア続行へ 現地報道「新たな世代の象徴に」
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バレンシア戦で人種差別被害、騒動の余波で移籍の噂も…
スペイン1部レアル・マドリードに所属するブラジル代表FWヴィニシウス・ジュニオールは、5月21日にアウェーで行われたラ・リーガ第35節のバレンシア戦(0-1)で、相手サポーターによる人種差別的行為を受け、試合は10分にわたって中断した。試合後、ヴィニシウスは自身のSNSで「人種差別はリーガでは普通のこと」などと批判を展開したが、レアル専門メディア「ディフェンサ・セントラル」は、ヴィニシウスはクラブでのキャリアを続けると報じている。
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バレンシアとのアウェーゲームでヴィニシウスは後半途中、相手サポーターから人種差別的暴言に晒されたと主張。しかしレフェリーは試合を止めず、スタンドからのヴィニシウスへの圧力はさらに酷いものとなった。
ヴィニシウスの母国ブラジルは、政府がブラジル・スペイン大使に抗議し、マドリードの当局にも正式な不服を申し立てるという。また、リオデジャネイロにあるコルコバードのキリスト像のライトアップを1時間止めて、ヴィニシウスへの連帯を示した。
ブラジル国内では、こうした状況に嫌気の差したヴィニシウスが、スペインを離れるのではないかと噂されたが、「ディフェンサ・セントラル」は「ヴィニシウスはチームメイトのDFエデル・ミリトンにレアルへ残留する意向を語った」と伝えている。
記事では「ブラジル人ウインガーは、戦いを続けるつもりであり、スペインにある人種差別問題を無視するつもりもない。ヴィニシウスは新たな世代の象徴になろうとしており、彼が経験していることを次の世代の選手たちが回避できることを目指す」と指摘されている。
ヴィニシウスはすでにレアルと新契約を結ぶことで合意しており、シーズン終了後にも、その詳細が発表される見込み。世界中で大きな話題となっている今回の騒動だが、ヴィニシウスは最後まで戦う構えのようだ。