自らの厳しい現状を理解する川島 「呼ばれる立場にない」存在からの挑戦
日本の守護神として君臨した男のプライド
「(呼ばれる立場にないと)いつも言われますよ(笑)。ただ、それは監督の考えで、自分はいつも上を目指しているので。僕は呼ばれれば試合に出るつもりだし、クラブでもそうなので。もちろん、冗談みたいな部分だと思いますよ。厳しいことも言うけど、選手を成長させるため、満足させないために言ってくれている感じが伝わる」
現チームで最年長となる川島は、レギュラーとバックアップメンバー間のつなぎ役、そしてフランス語が分かるために指揮官との橋渡し役も託されている。
「時に厳しく伝わることもあるし、ヨーロッパでやっている選手と日本でやっている選手で受け止め方が変わってしまうことはあるから、そこはうまくフォローできたらいいのかな」と話す一方で、「試合に出してもらえないなら、練習で見せないといけないし、監督が絶対に使いたいと思う選手にならないといけない」と、かつて正守護神として君臨したプライドも覗かせた。
2016年に川島が代表のゴールマウスを守ったのは、6月のブルガリア戦の1試合のみ。西川に定位置を譲る1年となったが、ピッチ内外で今の自分のできることをやり尽くす。代表、クラブともに不測の事態に備えて準備を続けるのみである。
【了】
フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images
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