神戸が先制するも、後半のオウンゴールで柏が同点に追い付く

　J1リーグは5月20日に第14節を各地で行い、三協フロンテア柏スタジアムでは16位の柏レイソルと首位のヴィッセル神戸が対戦。17日にネルシーニョ前監督を解任した柏にとって、ヘッドコーチを務めていた井原正巳氏が監督として指揮を執る仕切り直しの一戦だったが、1-1のドローで痛み分けとなった。

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　13試合中7試合が無得点でリーグ最少の8得点の柏は、序盤から攻勢に試合を進める。MFマテウス・サヴィオを軸に、MF小谷松知哉がエリア内で仕掛けてチャンスを作り、神戸のゴールに迫る。対する神戸も前半8分にはFW武藤嘉紀のミドルシュートがクロスバーを直撃。個の力でゴールに迫れる強みを見せた。

　先制したのは、神戸だった。前半24分、左サイドからMF汰木康也が入れたクロスを、武藤がゴール前で収めてFW大迫勇也にパス。大迫が確実にゴールネットを揺らして、神戸が1-0とリードした。柏はゴール前までボールを運ぶものの良い形でフィニッシュを打てないまま、前半をビハインドで折り返した。

　後半も柏は相手陣内までボールを運ぶものの、ゴール前で神戸の守備を崩すことができない。後半14分に井原監督はMF山田康太を下げて、FWフロートを送り出して前線にボールの収まりどころをつくる。

　神戸が盤石な試合運びを見せていたが、後半21分に衝撃的なゴールが決まる。右サイドから左サイドにサイドチェンジをした神戸に対し、柏は守備でハメにいく。バックパスが入ったDF本多勇喜のトラップが大きくなったところを、FW細谷真大がプレスをかける。慌てた本多は自ゴールにバックパスを蹴るが、GK前川黛也はビルドアップに加わろうとしてゴールを開けていた。勢いのあるボールが、そのままゴールに決まり、柏が幸運な形で1-1の同点に追いついた。

　このゴールで柏は勢いづき、神戸は勢いがそがれた。直後にはフロートがGKと1対1になるものの、シュートはGK前川の好セーブに阻まれる。後半38分にもフロートは左サイドでDFをはがして決定的な場面を迎えたが、狙いすましたシュートはゴール左に逸れていった。

　ホームの柏はその後も攻め込んだが、逆転ゴールを挙げることはできずに1-1で試合は終了。井原監督の初戦はドローという結果に終わっている。