中国で韓国代表MFが拘束で波紋 中国人記者は収賄案件への関与疑惑を指摘…外交部関係者は「知らない」と沈黙

韓国代表MFソン・ジュノ【写真:Getty Images】
韓国代表MFソン・ジュノ【写真:Getty Images】

中国1部山東泰山の韓国代表MFソン・ジュノが中国当局により拘束

 中国1部・山東泰山に所属する韓国代表MFソン・ジュノが、中国当局に連行されたと5月15日に報じられた。中国の大手スポーツメディア「新浪体育」によれば、ソン・ジュノは「非公務員の収賄に関与した疑い」で5月12日に上海の空港で拘束され、現在は遼寧省瀋陽市の公安局の捜査を受けているという。韓国テレビ局「KBS」も報じ、韓国駐瀋陽総領事館が認めている。

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 山東泰山はリーグ優勝4回、カップ戦優勝8回を誇る中国の名門クラブ。1992年生まれのソン・ジュノは2020年の韓国KリーグMVPに輝いた実力者で、翌21年に全北現代から山東泰山へ加入。韓国代表として2022年のカタール・ワールドカップ(W杯)にも出場した。

 一方で、中国サッカー界は八百長や収賄などの不正疑惑が蔓延。昨年、元中国代表監督の李鉄(リ・ティエ)氏が過去に自身の契約で不正を働いて連行されたのを皮切りに、多くの協会幹部、コーチ、現役選手が捜査を受けており、中国サッカー協会主席の陳戌源(チェン・シューユァン)氏まで連行されている。

 山東泰山もリーグ開幕前に主力の中国代表MF金敬道(ジン・ジンダオ)が連行され、第2節以降は郝偉(ハオ・ウェイ)監督が欠場してブラジル人コーチが指揮を執っているが、ハオ・ウェイ監督も一連の疑惑への関与で拘束中の可能性が極めて高い。そして、今回ソン・ジュノの連行もハオ・ウェイ監督、または親しかったジン・ジンダオ(朝鮮族で韓国語が話せる)との関連で巻き込まれたと見られる。

 中国版ツイッター「微博(Weibo)」でフォロワー590万人を誇る記者の李璇(リー・シュアン)氏は、「ハオ・ウェイ(監督)か誰かに金を送ったのか?」と投稿。八百長や賭博でなく、収賄案件への関与で疑われているようだ。

 しかし、外国籍選手が連行されたことへの反響は大きく、5月15日に中国外交部の定例会見でもソン・ジュノの連行に関して質問がなされた(スポークスマンは『知らない』と回答)。サッカー界の腐敗の枠を飛び越え、国際問題に発展する可能性があり、注目度が高まっている。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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