鹿島サポーター、ホームカシマ開催主張の横断幕に日本代表OBが選手目線で見解 「国立は特別な場所。全然気にならない」
元日本代表DF栗原氏は「ファン・サポーターもいろいろな思いがあると思う」と前置き
J1リーグ第13節の鹿島アントラーズ対名古屋グランパスの一戦は5月14日、国立競技場で行われ、2-0で鹿島が勝利した。Jリーグ30周年記念スペシャルマッチと銘打たれ、30年前の開幕カードと同じ対戦となったなか、開催地が本拠地カシマサッカースタジアムではなく国立競技場だったことから、試合前に鹿島サポーターが抗議の横断幕を掲出した。元日本代表DF栗原勇蔵氏は、開催地は「全然気にならない」と元選手の立場から見解を述べている。
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30年前、一大ブームとなったJリーグ。鹿島と名古屋の開幕戦は、サッカーの神様、元ブラジル代表MFジーコ氏がリーグ初のハットトリックを達成するなど、開幕カードのヴェルディ川崎対横浜マリノスとともに、人々の印象に深く刻まれることになった。
「地域密着」を掲げているJリーグは、クラブ名に企業名を入れず、クラブが地域に根付くことを目指している。そうしたなかで、鹿島の本来のホームであるカシマサッカースタジアムで試合をせず、国立競技場での試合開催となったことにファン・サポーターは、理念と行動の不一致を感じたのだろう。
掲出された横断幕には、「国立開催ありえない」「なぜ国立」「俺たちのホームはカシマ」「歴史はカシマから」「ホームを大事にしないリーグとクラブに未来はない」「聖地国立<ホームカシマ」などのストレートなメッセージが書かれていた。
ファン・サポーターとしては、ホームゲームを本拠地で開催してほしい思いがあるのは当然だろう。一方、選手目線では、国立競技場が聖地であることも踏まえ、捉え方は少し異なるのかもしれない。
現役時代に横浜F・マリノスで18年間プレーした元日本代表DF栗原氏は、「決定の背景が分からないので、難しい部分はありますが」と断ったうえで、「ファン・サポーターもいろいろな思い・意見があると思います。もちろん、それは大事なことですけど、考えがあっての国立開催だと思うので、なんでもかんでも抗議するのは少し違う気もします。選手の立場から言えば、全然気にならないです。国立はまた特別な場所でもありますから」と元選手の立場から見解を述べていた。