鹿島FW鈴木優磨「腹立っていた」 レフェリー睨みつけ…ゴール取り消しで“激情”の真相

名古屋戦で先制ゴールを決めた鈴木優磨【写真:徳原隆元】
名古屋戦で先制ゴールを決めた鈴木優磨【写真:徳原隆元】

J30周年マッチの名古屋戦で先制ゴール、チームの5連勝に貢献

 J1第13節の鹿島アントラーズと名古屋グランパスの一戦で、ヒーローになったのは鹿島FW鈴木優磨だった。前半12分に右コーナーキック(CK)からヘディングシュートを決めたものの、VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)レビューの結果で得点は取り消しとなる。

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 それでも前半29分には、再び右CKからヘディングシュートを決めてチームに先制点をもたらした。この試合まで4試合連続完封の堅守を誇る鹿島は、その後の名古屋の攻撃を完封。FW知念慶の追加点もあり、Jリーグ30周年記念試合に2-0で勝利した。

 試合後のミックスゾーンで、鈴木にはこの2つのゴールシーンについての質問が飛んだ。「(主審から)説明はあったんですけど、よく分からなかったのが正直な感想です。ブロックは、サッカーをやっている選手からすれば当たり前。あれがファウルを取られたら難しいなというのが、個人的な意見です。それでもチームが流れを保ち続けて、同じような形で点が取れました」と、自身の考えを語った。

 それでも2点目を挙げられたことについては、してやったりだろう。「同じような形で、普通に良いボールが来た。相手がほかに集中していたのか分からないのですが、マークが付いていなかったので決めることができました。昨日、植田(直通)くんと(関川)郁万とかと話していて、ユンカー選手のところが多分、いけるんじゃないかと3人で話していました。そこをうまく狙ってくれたと思う」と、事前の準備があったと話した。

 ゴールのあと、木村博之主審を睨みつけた鈴木。「腹が立っていたんで」と話すが、そのあとは落ち着き、天を指さしていた。「たくさんの人が俺に関わってくれて、俺が今成り立っている。そういう人たちに向かってやりました。今日も、これだけ素晴らしい環境でできるのは当たり前じゃないと自分では思っていたので、今日も勝てて良かったです」と、振り返った。

「アントラーズに特別な試合はない。常にこのパフォーマンスを」

 試合前からセレモニーがあり、Jリーグ30周年を祝う特別な試合の演出がされていた。大一番に強い印象を与えたが鈴木は、「アントラーズに関わる人は分かると思いますが、アントラーズに特別な試合はあまりなくて、どの試合も同じモチベーションで臨むのが、僕が知っているアントラーズであり、僕が見てきた先輩方。なので、今日の特別な日に限ってそういうパフォーマンスを出すのではなく、常にこのパフォーマンスを出していきたい」と、コメントした。

 2-0で名古屋に勝利した鹿島は、これで5連勝。しかも、5試合連続の無失点だ。最後に敗れた4月15日のヴィッセル神戸戦(1-5)で4連敗を喫した試合後に、拡声器を握って涙ながらにサポーターと話し合い、「巻き返せる!」と言い切っていた鈴木だが、4連敗後の5連勝にもまだ十分ではないと感じているようだ。

「巻き返せたっていうのは、シーズンが終わってから総括できること。今は目の前の試合に集中する」と、この5連勝も有言実行するための通過点である考えを強調した。

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