浦和スコルジャ監督、3度目のアジア制覇は「リカルド監督が導いてくれた」 前任への感謝とさらなる進化への道筋
スコルジャ監督が前任のロドリゲス監督へ改めて感謝を述べる
J1浦和レッズのマチェイ・スコルジャ監督は、5月12日のトレーニング後にオンラインで定例会見を実施。AFCチャンピオンズリーグ(ACL)の優勝について、「リカルド監督が導いてくれた」と昨季まで率いたリカルド・ロドリゲス監督へ改めて言葉を残した。
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浦和は今月6日にACL決勝の第2戦でアル・ヒラル(サウジアラビア)に1-0で勝利。アウェーの地で1-1と引き分けたのと合わせて、2戦合計2-1で上回りタイトルを獲得した。今季から就任したスコルジャ監督は始動の当初から、変則日程でこの時期に入った決勝戦をシーズン前半戦の大きな目標として定めていた。
優勝のピッチ上では歓喜の輪に包まれていたスコルジャ監督だが、1試合リーグ戦も挟んで改めて冷静にこのタイトル獲得を「非常に光栄なことだと思う」と笑顔で話す。一方で「もちろん、ACLを取れたのはすごく嬉しいが、チームをここまで導いたのは私ではない。私は決勝だけしか勝っていない。リカルド監督が導いてくれた」と、昨年のグループステージと東地区決勝トーナメントを勝ち抜いたロドリゲス監督への感謝を述べた。
一方で、昨季までのチームから改善できた自負がある部分もあるという。主将のDF酒井宏樹を筆頭に、DFアレクサンダー・ショルツ、MF岩尾憲、MF関根貴大といった副キャプテンたちに、GK西川周作やFW興梠慎三のような経験豊富な選手たちもいる。彼らを媒介にしながら変化があったのが、メンタリティーのところにあると話した。
「私が来てからの4か月で、あらゆる面でチームは進歩していると思う。ただ、成長の余地はまだまだ残っている。私が浦和に来た当初、多くの方にもらったアドバイスが先に点を取られると逆転できないというもの。それはメンタルの部分なので、そこをまずは変えようと思った。特にキャプテングループの選手たちが良くやってくれている。メディカルスタッフも含め、全員が力を貸してくれた」
DFマリウス・ホイブラーテンの獲得も含めアル・ヒラルの猛攻を180分間で1失点に抑えたのが証明するように、ディフェンスの部分にチームの強みが生まれている。指揮官は「ピッチ上に目を向ければ、戦術的な規律、特に守備のところでかなり良くなっていると思う」と話した。
始動直後の沖縄県トレーニングキャンプの時から「リカルド監督が残してくれた素晴らしい仕事がある」と話し、ベースの部分を流用しながらブラッシュアップしてきた。就任4か月のタイミングでのビッグタイトル獲得は、前任者の仕事をリスペクトしつつ足りない部分を的確に補強した、ある種の共同作業によってもたらされたと言えそうだ。