酒井宏樹は「最高峰で活躍してきた男」 ACL制覇の浦和で躍動…海外絶賛「下り坂になると思われたかもしれないが…」
ACL決勝で好守に躍動し、大会MVPに選出された
J1浦和レッズは、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)決勝でアル・ヒラル(サウジアラビア)を倒し3度目のアジア制覇を達成した。大会MVPには主将DF酒井宏樹が選ばれ、海外メディアもその功績を振り返り称えている。
【注目】白熱するJリーグ、一部の試合を無料ライブ配信! 簡単登録ですぐ視聴できる「DAZN Freemium」はここから
現在33歳の酒井は、2009年に柏レイソルユースからトップチームへ昇格。その後モジミリン(ブラジル)、ハノーファー(ドイツ)、マルセイユ(フランス)の海外経験を経て、21年夏に、浦和の一員としてJリーグに戻ってきた。
今季からは主将を務める酒井だが、4月9日の名古屋グランパス戦で負傷交代してACL決勝への出場も危ぶまれた。それでも決勝の舞台に間に合わせ、現地時間4月29日アウェーでの第1戦(1-1)、5月6日のホームにおける第2戦(1-0)で好守に奮闘している。
試合後には大会MVPに選ばれた酒井を、米スポーツ専門局「ESPN」も驚きをもって伝えた。「ヨーロッパで活躍し、帰国後は浦和で活躍する酒井宏樹の栄光の瞬間」と称えると、「得点王や司令塔、中盤の司令塔に与えられることが多いこの賞が、フルバックに与えられるのは1996-97シーズン以来2度目である」とDFとしての受賞が久々だったと報じている。
記事では酒井について「アリエン・ロッベンやフランク・リベリ、そしてネイマールやキリアン・ムバッペのような選手と対戦してきた力強い体格の右サイドバック(SB)は、ヨーロッパでも重要な立ち位置を確保していた」と欧州での活躍を回顧。「8年半はヨーロッパの最高峰で活躍してきた男」と申し分ないキャリアを振り返った。
そのうえで「J1リーグに復帰した後は、下り坂になるばかりだと思われていたかもしれないが、現実はそうはならなかった。アジア最高峰のクラブ大会のMVPに酒井が選ばれたことに異論を唱える人は少ないだろう。相手FWの脅威を排除し、浦和を前進させた酒井の貢献度は、ほかの追随を許さないものであった」と浦和のなかでも特筆した現状の活躍を絶賛している。
試合後に「この光景を夢見ていたので信じられない気持ちです。出来過ぎなくらいで怖いですけど、チームメイトのおかげですし、なんといっても6万人のサポーターを笑顔で帰らせたかったのでほっとしています」と仲間への感謝を述べ、謙虚な姿勢を見せていた酒井。日本代表としても3大会連続(2014年/18年/22年)ワールドカップ(W杯)で主力を担ってきたSBに海外からも脚光が当てられていた。